29歳の転職は難しい？押さえておきたいポイントやメリットについても紹介

29歳の転職は難しい？

29歳という年齢は30歳も間近ということもあり、「29歳では転職することが難しいのではないか」と考えている人も多いのではないでしょうか。結論から述べると、29歳は転職市場でもニーズの高い年齢であるため、転職することは十分可能です。

特に未経験の異業種へ転職を検討している場合は、29歳はラストチャンスの年齢だと言えます。そのため、転職を検討している場合はこのタイミングで決断するのがおすすめです。

29歳で転職を考える人が多い5つの理由

29歳という年齢は、今のまま仕事を続けるか転職しようか思い悩む人も多い年齢だと言えます。その理由としては、29歳という年齢が家庭を持つ人が多い年齢であることや、20代最後であることなどが挙げられるでしょう。

ここでは29歳で転職を考える人が多い理由について解説していきます。

1：家庭を持ったことで働き方を変えたい

29歳頃になると結婚して家庭を持っているという人も多くなります。そのため、家庭を持ったことでこれまでと働き方を変えたいという思いを抱く人も多いです。

たとえば独身時代は夜遅くまで残業をしていた人であっても、家族との時間を増やすために残業の少ない仕事に転職したいと考えるケースもあるでしょう。また、シフト制で土日にも仕事をしていた人は、土日が休みの業界や職種に転職するというケースもあります。

2：家庭と両立できる仕事にしたい

29歳という年齢は、子どもが生まれたばかりというケースもあれば、小さな子どもを育てている最中というケースもあります。そのため、家庭と両立できるような仕事に転職したいと考える場合も多いです。

企業によって出産や育児などの支援制度は異なるため、できるだけサポートが充実している企業に転職したいと考える人も多いでしょう。他にもフルタイムの正社員の仕事を辞めて、時間的な余裕のある契約社員や派遣社員などに転職する人もいます。

3：20代のうちに正社員になりたい

29歳でアルバイトや契約社員として働いている人の場合、20代のうちに正社員になりたいと考える場合も多いです。

20代前半であれば周りにも非正規雇用で働いている人が多い場合もありますが、29歳になれば周囲にも家庭を持ったり正社員として働いたりしている人の方が多くなるでしょう。そのため、将来のことを考え29歳で正社員への就職を目指すというケースがあります。

4：将来を見据えて収入を上げたい

20代前半までは日々の仕事をこなすだけで精いっぱいでも、29歳になれば自分の将来について考える余裕が出てきます。これからの自分の将来を見据えて、収入を上げるために転職を考えるという人は多いでしょう。

入社してからあまり収入がアップしていないという場合は、年収水準の高い企業やキャリアアップできる企業に転職したいと考えるケースも多いでしょう。

5：スキルを磨きたい

自分の専門的なスキルをさらに磨きたいと考え、別の職場に転職して第一線で仕事をしたいと考える人も多いでしょう。また、現場のプレイヤーではなくマネジメントする管理職側へのキャリアへ進む人も増えてきます。

29歳で転職をする5つのメリット

29歳という年齢は転職市場でもニーズがあるため、29歳での転職は多くのメリットがあると言えるでしょう。ここでは、29歳で転職をするメリットを紹介していくため、参考にしてみてください。

• キャリアアップが狙える
• 異業種でも挑戦できる
• 地元への転職も可能
• 新しい職場にも馴染みやすい
• 金銭的に余裕ができやすい

1：キャリアアップが狙える

29歳であれば、すでにしっかりと社会人経験を積んでいます。同じように転職活動を行っている20代のライバルよりも豊富な経験や実績を持っていることから、転職市場では即戦力として採用されるケースも多いです。

特に同じ業種への転職であればこれまでに身につけたスキルが活かせることから、転職によって年収アップを目指すことも可能です。

2：異業種でも挑戦できる

29歳はまだ20代と言うこともあり、異業種への転職にチャレンジできる年齢でもあります。まだポテンシャル採用の可能性もあるため、異業種の仕事に挑戦してみたいのであれば29歳のうちに転職した方が良いでしょう。

特にエンジニアなどの人材不足の職種であれば、未経験からでも問題なく転職できる可能性が高いです。

3：地元への転職も可能

大学進学や就職で都会に出てきた人の中には、29歳頃にそろそろ地元で働きたいと考える人もいるでしょう。以前であればUターン転職はもっと高齢になってから行うケースが多いですが、近年では20代や30代でUターン転職を行う人も増えています。

29歳であればまだまだ気力も体力もあるため、地元に戻って転職するのも難しくないでしょう。キャリアアップを目的に転職をするのでなければ、地元へのUターンも視野に入れるのもおすすめです。

4：新しい職場にも馴染みやすい

人は30代や40代になってくると、新しい環境へ適応することが難しくなっていきます。むしろこれまでの実績やキャリアがあるため、環境に合わせて柔軟に対応することは難しいでしょう。

しかし29歳であれば新しい職場でも馴染みやすく、自分にとってもストレスが少ないでしょう。

5：金銭的に余裕ができやすい

転職した場合はこれまでのキャリアなどがリセットされることもあり、年齢に見合った給与を得られないケースもあります。そのため、30代以上の年齢になってから転職するよりも、できるだけ若いうちに転職しておいた方が将来的な余裕ができやすいです。

29歳のうちに転職をしておけば、結婚や出産などのライフイベントに備えやすいでしょう。

29歳で転職する4つのデメリット

ここまで紹介したとおり、29歳で転職することには様々なメリットがあります。しかしその一方でデメリットも存在するため、29歳で転職を検討する場合はデメリットについても把握した上で検討する必要があるでしょう。

ここでは29歳で転職をするデメリットを紹介していくため、参考にしてみてください。

1：同年代のライバルが多い

29歳という年齢は同世代のライバルが多く、求人倍率が高い点がデメリットです。総務省の労働力調査によると、2021年度の転職者比率は29歳が含まれる25～34歳の層の割合がもっとも大きくなっています。

29歳は企業からも需要がある年齢であるのと同時に、少し年齢の若い26歳～28歳頃の若手がライバルになりやすいというとも念頭に置いておきましょう。

出典：労働力調査 (詳細集計)｜総務省
参照：https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/dt/pdf/index1.pdf#page=17

2：実績が判断材料になりやすい

29歳は労働人口全体で見ればまだまだ若手ではありますが、30歳直前ということもあり実績が求められる年齢でもあります。そのため、29歳での転職では実績が判断基準になりやすいでしょう。

前職でアピールできるような実績を上げていない場合、なかなか転職が上手くいかない可能性もあります。

3：収入が低下する可能性もある

29歳で転職をすると、転職することによって収入が下がってしまう可能性もあります。特に未経験から異業種への転職の場合は、新卒と同じくらいの給与からスタートするケースも多いです。

また、異業種への転職ではこれまでの経験や身につけたスキルを活かせないため、すぐに結果を出すことは難しいでしょう。このような理由から、なかなか期待していたような収入を得られない可能性があります。

4：今までの経験がリセットされる

転職をするということは、これまでの経験や築き上げてきたキャリアをすべてリセットするということでもあります。そのため、転職を行う場合は十分によく考えて行動する必要があるでしょう。

特にマイナスの理由から転職を考えている場合、転職以外に問題を打開する方法がないかどうかよく考えましょう。安易に転職してしまうと後から後悔する可能性もあります。

29歳の転職者で採用したくなる人の特徴

29歳で転職に成功するには、企業が採用したくなるような転職者になる必要があります。企業が求めている人物像にはある程度共通点があるため、どのような人を採用したいのか把握しておくことで、面接対策の参考にできます。

ここでは29歳の転職者で採用したくなる人の特徴を紹介するため、参考にしてみてください。

• 業種の理解がある
• 実績がある
• リーダーシップがある
• ポータブルスキルがある
• 将来のビジョンが定まっている

業種の理解がある

29歳であればまだポテンシャル採用の可能性もありますが、ポテンシャル以外の部分も重視される年齢です。転職を希望している業界や業種、企業の研究を十分に行っており、理解がある人材であれば即戦力として期待できると判断してもらえるでしょう。

また、業界や業種に関する事前調査がしっかりとできていれば、業界の中での志望企業のポジションなども把握でき、面接の際に効果的なアピールができます。

実績がある

前職でアピールできるような実績を出しているような転職者であれば、同世代のライバルよりも転職活動が有利になるでしょう。目立った実績を上げていれば他の転職者と差別化できるため、転職活動もスムーズに進めやすくなるでしょう。

また、実績をアピールする際には数字を使用するなど、具体的に伝えることがポイントです。

リーダーシップがある

30代以上になると、管理職として部下をまとめるリーダーシップが求められるようになります。前職でのチームをまとめた経験などがアピールできるとリーダーシップのある人材として採用担当者からの印象も良くなるでしょう。

企業の中には中途採用でリーダーシップのある人材を採用し、マネジメント職の候補として育てたいと考えている企業も多いため、チームをまとめた経験は良いアピール材料になります。

ポータブルスキルがある

ポータブルスキルとは持ち歩けるスキルのことで、業種や業界が変わっても通用できるようなスキル全般を指します。たとえば真面目さや積極性、計画性、柔軟性、課題発見力などが挙げられるでしょう。

このようなポータブルスキルが備わっている人であれば、異なる業種への転職であっても採用される確率が高くなるでしょう。

将来のビジョンが定まっている

将来自分が描きたいキャリアが定まっているような人は、採用してもらえる可能性も高いです。面接でも5年後10年後どうなっていたいのか尋ねられることが多いため、具体的なキャリアプランを企業に対して示すことが大切です。

将来のビジョンが定まっているような人は目標に向かって進めるため、転職後に困難に陥っても乗り越えていきやすくなるでしょう。

29歳で転職を検討するときのポイント

29歳で転職を考えているのであれば、いくつか気を付けなければいけないポイントがあります。30歳になる前にと焦って転職しても、ミスマッチによって再転職を行わなければいけなくなる可能性もあります。

ここでは29歳で転職を検討するときのポイントを紹介するため、参考にしてみてください。

• 収入は将来を見据える
• 出産・育児休暇制度を確認する
• 前向きな転職理由を考える
• 転職を繰り返している場合は一貫性を大事にする
• 経歴や成果は具体的に伝えられるようにする
• 視野を広げる
• 企業が求めているものを把握する

収入は将来を見据える

29歳独身で転職活動をする場合は、今後家庭を持つことも想定して転職を考える必要があります。

たとえば将来家族のための生活費や子どもの養育費を稼げるように、きちんと成果に応じて給与が上がっていくような企業を選ぶことも大切です。

出産・育児休暇制度を確認する

将来子どもが欲しい場合は、転職先の企業の出産・育児休暇制度をよく確認することが大切だと言えるでしょう。

企業の中には育休が取得しにくいような企業も存在するため、事前に制度を確認して子どもが生まれた場合に育休が取れる企業を選ぶことが大切です。

前向きな転職理由を考える

転職を考える場合はネガティブな理由も含まれていることは多いですが、できるだけ前向きな言葉に変換して伝えるようにしましょう。

たとえば前の職場での不満をそのまま伝えるのではなく、「前職でできなかった○○に挑戦したい」という言い方にすると良いでしょう。

転職を繰り返している場合は一貫性を大事にする

短期間に何度も転職を繰り返している人は「ジョブホッパー」と呼ばれ、企業からもすぐに退職するリスクのある人材として扱われるようになってしまいます。29歳で転職回数が3回以上ある場合は、企業からも懸念されるリスクがあるでしょう。

このような人は、転職理由に一貫性を持たせることが大切です。転職理由に筋が通っており、さらにこれまでの職歴で身につけた経験を伝えられれば、採用される可能性も上がります。

経歴や成果は具体的に伝えられるようにする

前述のとおり、前職での実績がある人の方が転職活動は有利に進みます。自分のこれまでの経歴や成果をアピールする際には、具体的な数字で表現できようにしておきましょう。

実績を職務経歴書に書く場合、「売上○万円から売上○万円（達成律○%）」というように数字で具体的に記載すると採用担当者にも伝わりやすくなります。

視野を広げる

転職を考えていても特にやりたいことが思いつかないという場合もあるでしょう。そういった場合は、視野を広げてみることで自分に合った仕事が見つかる可能性もあります。

転職を検討している場合は、興味のある業界であれば今の仕事とは全く違う業界であっても転職先の候補にしてみると良いでしょう。

企業が求めているものを把握する

企業によっては経験やスキルのある人材を求めている場合もあれば、ポテンシャルや意欲を重視しているような企業もあります。志望先の企業がどのような人材を求めているのか把握することで、自分がその企業に合っているかどうかもわかるでしょう。

事前に企業研究を十分に行い、求められている人物像を読み解くことが大切です。

29歳未経験でエンジニアへ転職する4つのコツ

29歳で転職を検討する場合、エンジニアが候補に上がることもあるでしょう。IT業界は人材不足のため、未経験からエンジニアに転職することも可能です。

ここでは最後に、29歳未経験でエンジニアへ転職するコツを紹介していきます。

1：転職の理由を明確にする

未経験からエンジニアを目指すのであれば、「なぜIT業界の道へ進みたいのか」という明確な理由を説明できるようになる必要があります。また、なぜその企業でなければいけないのかという理由も明確に伝えられるようにすることが大切です。

2：「未経験可」の職種を選ぶ

エンジニアの求人の中には「未経験可」で募集されている場合も多いです。特にプログラマーは未経験からでも挑戦しやすく、また人材も不足しているため、求人数も多い傾向にあります。

3：転職エージェントを利用する

エンジニアへの転職を成功させるには、転職エージェントを利用するのがおすすめです。転職エージェントであれば、専任の担当者が希望にマッチした求人を提案してくれます。

また、応募書類の添削や面接対策といった様々な対策を行ってもらえるため、1人で転職活動を行うよりも転職の成功率を上げられるでしょう。

4：スキルを身につける

未経験可の求人であっても、エンジニアに必要なスキルは身につけておくことが大切です。特にプログラマーなど開発を行うエンジニアの場合、プログラミングスキルは必須になるでしょう。

また、プログラミング言語には様々な種類があるため、職種や業務内容に合った言語を選択することが大切です。

29歳の転職はポイントを押さえてチャレンジしよう

29歳での転職は可能ですが、しっかりと準備して転職活動を行う必要があります。

本記事で紹介した29歳で転職をするメリットやデメリット、29歳で転職を検討するときのポイントなどを参考に、29歳での転職成功を目指しましょう。