フリーランスが感じる不安とは｜パターン別におすすめの対処法を解説

フリーランスのエンジニアが感じやすい不安とは

フリーランスという働き方は、会社員とは異なり全ての責任を自身で負うことになります。案件の獲得から納品までの一連の作業だけではなく、経理関係の事務作業も自身で行わなければなりません。

自由度の高い働き方である一方で、不安を感じる場面も少なくないでしょう。ここでは、フリーランスのエンジニアが感じやすい不安について紹介します。

金銭面での不安

フリーランスエンジニアの場合、どの案件を獲得し受注するかも自身の自由です。そのため、十分なスキルを持っていれば、高単価な案件ばかりを選んで受注することもできます。

高単価な案件を選んで受注すると、数ヶ月単位で収入を見れば金銭面に不安を感じることはあまりないでしょう。しかし、継続して案件を獲得できる保証はないため、収入が安定しないことも多く、金銭面に不安を感じるフリーランスエンジニアは多いです。

自分のスキルに対する不安

会社員は多くのプロジェクトに携わる機会も多く、周りのエンジニアとのスキルの差を比較しやすい環境にあります。しかし、1人で作業を行うフリーランスエンジニアは、スキルを比較する機会も少なく、自身のスキルを把握しにくいでしょう。

自身の市場価値を把握できないまま案件に向き合わなければならず、今後も自分の持つスキルで通用するのだろうか、という不安を感じることもあります。

先行きに対する不安

フリーランスエンジニアの中には、会社員に戻れるのか、一生フリーランスとして活動していけるのか、といった将来性に不安を感じる方もいるでしょう。日々スキルに磨きをかけることを怠らなければ、将来的に会社員に戻ることも可能です。

不安になるよりもどちらの道も選べると考え、日々自身のスキルアップに努めると良いでしょう。

仕事の受注に対する不安

今後の案件獲得はどうすれば良いのか、という先の見えない不安を抱く方も多いでしょう。在宅の案件に限定したり単価の高いものを選んだりすると、さらに継続して案件を受注するのが難しくなることがあります。

事務作業に対する不安

フリーランスになると事業用の銀行口座の開設や、開業届の提出、保険や年金の手続きを自身で行う必要があります。

会社員の時には裏方の事務作業は他の担当者が行ってくれるのが一般的であったため、仕事をしながら事務作業ができるだろうか、と不安になる方も多いでしょう。

さまざまな不安への対処法

フリーランスは自由度が高い一方で、何でも自己責任と考えられることが多く不安を感じることもあるでしょう。

ここからは、フリーランスが感じやすい不安に対しての対処法を紹介します。

不安定な収入に対する不安

収入が不安定になってしまうのは、単発の案件が多く継続案件が取りにくいからでしょう。この問題を解決するためには、新規の案件を獲得するのに躍起になるのではなく、一度案件をもらったクライアントから再度依頼をもらうのが効率的です。

また、報酬管理シートなどを使って収入を管理するのもおすすめです。

収入が上がらない不安

フリーランスはスキルの対価として報酬をもらうため、特定のスキルに依存してしまうと収入をアップさせることはできません。

この不安を解決するためには、取りこぼしを防ぐために料金表を作ったり、業務委託契約を結んだりするのがおすすめです。また、企業の仕事を巻き取っていくのも良いでしょう。

ただし、フリーランスとして活動を始めたばかりの時期には、何よりも実績作りが大切です。収入アップのために動き出すのは、ある程度の実績を積んでからにしましょう。

キャリアアップに対する不安

フリーランスの場合、自宅やカフェで仕事をすることが多いでしょう。なかなか人と関わる機会も少ないため、キャリアアップに対する不安を1人で抱え込んでしまう可能性もあります。

そのため、フリーランスが多く集まる交流会や、イベントなどに参加してみるのがおすすめです。同じ境遇のフリーランスと出会えれば、悩みも相談しやすくなるでしょう。

先行きに対する不安

先行きに対する不安が拭えないのは、小手先のテクニックしか身につけていないからでしょう。流行っているスキルだから、有名なエンジニアが持っているスキルだから、という理由で習得するのではなく、依頼者の課題を解決することに主眼を置きましょう。

また、ディレクション側に回るのもおすすめです。複数のエンジニアを取りまとめ、1人ではできない量の業務を担当すると良いでしょう。

継続的に仕事を受注できない不安

営業をかけるのが苦手な方や、案件の獲得のためにどう行動したら良いか分からないという方は、外部のサービスを上手く利用しましょう。

例えばフリーランス向けのエージェントに登録したり、クラウドソーシングサイトを利用したりするのがおすすめです。また、1つのクライアントに固執するのではなく、複数のクライアントと繋がっておくのも良いでしょう。

クライアントと繋がるだけでは不十分なこともあり、普段から信頼関係を築いておくことも重要です。

仕事が多すぎて休みがとれない不安

フリーランスの場合、いつ仕事をするか、いつを休日にするかを自由に決められます。その一方で仕事を受注しすぎて、休みが十分にとれないというエンジニアもいます。

スケジュールやタスクを管理できるツールを利用し、無理のないスケジュールを立てるようにするのがおすすめです。

仕事を断る不安

仕事を断るのにどうしても抵抗があるという方も多いでしょう。しかし、無理に引き受けてクオリティの低いものを納品したり、納期を守れなかったりするよりは丁重に断った方がお互いのためになります。

仕事に対する軸をしっかりと持ち、誠意を込めて断ることで、仕事に対してのプロ意識を持っていることを相手に伝えられるでしょう。

仕事先とのトラブルに対する不安

フリーランスという働き方で多い失敗談が、クライアントとのトラブルです。報酬の未払いや、悪質なハラスメントなど、仕事上のトラブルは珍しくありません。

フリーランスに対するサポート体制や規制は、まだまだ時代に追いついておらず、泣き寝入りしてしまう方も多いでしょう。

確実に書面で契約を交わすようにすることで、トラブルに巻き込まれた際にも契約条件などを示す大きな証拠になります。

自分で事務作業まで行う不安

バックオフィスに関する不安や悩みは、ソフトやクラウドサービスを利用して解決しましょう。

昨今では、帳簿の管理を容易におこなえるサービスなどが比較的安価で利用できるようになりました。確定申告についても税理士に依頼できるため、それほど重荷に考えなくても良いでしょう。

病気や老後に対する不安

フリーランスは、心と身体の健康があってこそ成り立つ働き方です。普段から健康に気を遣った食事を心がけ、定期的に健康診断などを受けましょう。

また、万が一働けなくなったときのことを考えて、就業不能保険や小規模企業共済の保険などに加入しておくのもおすすめです。

人に会えない不安への対処法

基本的に1人で仕事をするフリーランスは、なかなか人との接点がありません。孤独感を感じやすく、社会から取り残された感覚に陥る方も少なくないでしょう。

このような不安には、同業種の知り合いを作り定期的にカフェやレンタルスペースなどで一緒に仕事をするなど、人との繋がりを作るようにしましょう。

フリーランスになるときの注意点

フリーランスへ転身することを考えたら、まずはまとまった額の貯蓄が必要です。

案件やクライアントによっては、報酬の受け取りが数ヶ月先になることもあります。手元に資金がないと、住民税を始めとした税金の支払いや、慶弔に対する出費に対応できなくなってしまうでしょう。

フリーランスへの不安を解消しよう！

本記事では、フリーランスが感じやすい不安や、それに対する対処法について紹介しました。

フリーランスは会社員とは大きく働き方が異なり、最初は不安を感じる場面も多いでしょう。しかし、そのような経験を乗り越えて自由な働き方で高収入を得ているフリーランスも多いです。

ぜひ本記事を参考にして、フリーランスへの転身を検討してみてはいかがでしょうか。