フリーランスの年収の平均は?職種別や会社員との比較もあわせて紹介
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最近のフリーランス事情
エンジニアとして企業に勤めている人の中には、将来的にはフリーランスとして独立したいと考えている人もいるでしょう。このような人の中には、フリーランスの年齢や平均年収などについて事前に知っておきたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
ここでは最近のフリーランス事情について解説していきます。
フリーランスの年齢構成
フリーランスの年齢構成は、全体でみると、40代以上の層が多いと言えます。フリーランスを対象とした某調査によると、29歳までが全体の約11%、30~39歳が約17%、40~49歳が約22%、50~59歳が約20%、60歳以上が約30%という結果も出ています。
そのため、一般的にはミドル・シニア層と呼ばれる層のエンジニアがフリーランスとして多く活躍していると言えるでしょう。
フリーランスの平均年収と傾向
フリーランスの年収は働き方によっても開きがありますが、月の平均勤務時間が140時間以上のフリーランスに絞ると年収は300~500万円であるケースが多いです。
勤務時間が140時間以上のすきまワーカーを除いたフリーランスであれば、300~500万円未満の層が約30%、500~800万円未満の層が22%程度となっています。
また、会社員時代よりも満足度や収入が増したというフリーランスが多く、成果に対して報酬を得るという働き方であることから、スキルや資質に対する意識も高い傾向があると言えるでしょう。
職種別にみるフリーランスのエンジニアの年収
フリーランスエンジニアの平均年収を職種別にみると、開発系やWeb系エンジニアの場合は、Webエンジニアが約790万円、フロントエンドエンジニアが約720万円、オープン系システムエンジニアが約780万円となっています。
また、インフラ系の場合はサーバーエンジニアが約695万円、ネットワークエンジニアが850万円、クラウドエンジニアが約820万円、データベースエンジニアが約750万円となっていました。
その他の職業のフリーランスの年収
エンジニア以外の職業をみてみましょう。
ビジネス系職種では年収100万円未満の割合が約6%、100~300万円未満の割合が約17%、300~500万円未満の割合が約29%、500~800万円未満の割合が約20%、800~1,000万円未満の割合が約11%、1,000万円以上が約10%となっています。
また、コンサルタント・カウンセラー系職種では年収100万円未満の割合が約19%、100~300万円未満の割合が約32%、300~500万円未満の割合が約16%、500~800万円未満の割合が約12%、800~1,000万円未満の割合が約8%、1,000万円以上が約8%となっています。
フリーランスの中でも高年収な専門・士業系職種の場合はこちらです。
年収100万円未満の割合が約18%、100~300万円未満の割合が約21%、300~500万円未満の割合が約23%、500~800万円未満の割合が約18%、800~1,000万円未満の割合が約3%、1,000万円以上が約18%となっています。
働き方別でみるフリーランスの年収
フリーランスとひと口に言っても、その働き方は様々です。たとえば正社員のように毎日しっかりと働いている人もいれば、空いた時間だけ副業として働いている人もいるでしょう。
このように働き方が異なれば、フリーランスとしての年収も違ってきます。フリーランスを目指す場合は、自分が目指す働き方に近いフリーランスの年収を参考にするのがおすすめです。
ここでは働き方別でみるフリーランスの年収を紹介していきます。
複数の企業と契約して働いている場合
フリーランスは企業に雇用されているわけではないため、複数のクライアントをもつことも可能です。このように複数の企業と契約して働いているフリーランスのことを複業フリーランスと呼びます。
複業フリーランスの場合は安定的に収入を得やすくなるため、平均年収は300~500万円程度になるでしょう。また、契約条件にもよりますが、比較的自由な働き方がしやすいため、家事や育児をしながら複業フリーランスをしている人もいます。
副業としてフリーランスで働いている場合
本業として企業に勤めながら、副業としてフリーランスで働いている人もいます。副業フリーランスの場合はフリーランスとして仕事をする時間自体が少ないため、年収は100~300万円程度の層が多いでしょう。
しかし副業自体の収入がそれほど多くなくても、本業とあわせれば高収入を目指すことも可能でしょう。実際にフリーランスをしている人の中にも、本業や主婦業のかたわらフリーランスとして仕事をしている人は多いです。
個人事業主として働いている場合
個人事業主とは、税務署に開業届を出して自営業として働いているフリーランスのことです。また、自分で事業を行っている法人経営者も自営業フリーランスに該当します。
国税庁の平成30年分申告所得税標本調査によると、個人事業主の平均年収は400万円程度となっています。そのため、複業フリーランスと同程度の年収水準になるケースが多いと言えるでしょう。
業務委託で専門的な分野で働いている場合
フリーランスの中には専門的なスキルをもったプロフェッショナルも存在します。業務委託で専門性の高い仕事をしているフリーランスの場合、一般的なフリーランスよりも年収水準は高く、500万~800万円程度の年収を得ている人も多いです。
このような専門的な分野で働くフリーランスとしては、カウンセラーやITコンサルタントなどの職種が該当するでしょう。
フリーランスと会社員の年収や手取りの比較
フリーランスを目指している人の中には、フリーランスと会社員の年収や手取りがどのくらい異なっているのか知りたいという人も多いでしょう。
ここではフリーランスと会社員の年収や手取りについてそれぞれ比較していきます。
平均年収の比較
給与所得を得ている会社員の場合、平均年収は433万円となっています。男女別に分けると、男性は532万円、女性は293万円となっていました。
月の平均勤務時間が140時間以上のフリーランスの年収は300~500万円となっており、会社員の平均年収もこのボリュームの中に入っているため、フリーランスと会社員の平均年収を比較するとあまり差はないと言えるでしょう。
出典:民間給与実態統計調査結果の概要|国税庁
参照:https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/002.pdf
手取りでの比較
フリーランスの場合、受け取った収入から税金と保険料を差し引いた金額が手取りとなります。差し引かれる税金は「所得税」「住民税」「個人事業税」「消費税」の4つです。
会社員の場合も給料から税金と保険料が引かれるため、「所得税」「住民税」「雇用保険料」「厚生年金保険料」「社会保険」が引かれます。しかし社会保険料に関しては会社との折半もしくは会社が一部負担してくれるため、本人の負担は少なく済むでしょう。
このような事情を考慮すると、フリーランスと会社員では会社員の方が手取りは多くなるケースが多いでしょう。
出典:個人事業税 | 税金の種類 | 東京都主税局
参照:https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/kojin_ji.html
フリーランスが年収を上げるコツ
フリーランスとして年収を上げるには、いくつかのポイントをおさえた努力を行うことが大切です。ここではフリーランスが年収を上げるコツを紹介していくため、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
- 現状に慢心せず向上心をもつ
- 長期的な需要がある分野のスキルを磨く
- 様々な案件に取り組む
- 専門的かつ高度なスキルをもつ
- フリーランス業界の構造を知る
- クライアントからの信頼を得る
- クライアントの求めているものを的確に読み取る
- 多方面に趣味をもち真摯な姿勢で活動する
現状に慢心せず向上心をもつ
特にIT業界は技術革新のスピードが速く、少し前まではトレンドだった技術がいつの間にか廃れているということも珍しくはありません。
フリーランスとしてある程度のキャリアを築いたとしても、市場のニーズにマッチしていないスキルしかもっていなければ単価も上がらなくなっていくでしょう。
フリーランスとして年収をアップするには、常にスキルアップしていく向上心をもつことが大切です。現状に満足せず、積極的に勉強会やセミナーなどに参加してトレンドの技術や知識をおさえておけば、ニーズの高いフリーランスとして年収をアップしていけるでしょう。
長期的な需要がある分野のスキルを磨く
フリーランスとして年収をアップするには、需要のある分野のスキルを身につけることが大切です。長い目で見て需要があるスキルを磨けば、安定して需要の高いエンジニアになれるでしょう。
近年ではクラウドサービスを導入する企業が増えてきており、オンプレミスからクラウドへの移行案件も多くなってきています。さらにクラウドに対応できるエンジニアが少ないことから、クラウド案件は単価も上がりやすい傾向にあります。
このような理由から、今後も需要が高いであろう分野のスキルを身につけることが重要です。
様々な案件に取り組む
積極的に様々な案件に取り組むことで、報酬の高い案件を獲得できるようにしましょう。たとえば同じクライアントからリピートで仕事を貰っている場合、クライアントの予算はあらかじめ決まっているため、大きく報酬がアップすることはありません。
しかし様々な案件に取り組めば、違う取引先から高単価の案件を受注できる可能性もあります。また、経験を積むことで自身のスキルや実績を上げていくことができるため、年収アップに繋げていくことができるでしょう。
専門的かつ高度なスキルをもつ
フリーランス案件の中でも、誰でも対応できるような専門性の低い業務の案件は報酬単価も低いです。そのため、年収アップを目指すのであれば専門的かつ高度なスキルを身につけることが大切です。
職種で言えば、弁護士や司法書士など士業系の高度な資格やスキルを身につけることができれば年収アップにつながるでしょう。フリーランスエンジニアの場合も、GoやSwiftなどのプログラミング言語はニーズが高いため、年収アップにもつながりやすくなります。
フリーランス業界の構造を知る
フリーランスや職種によってもある程度収入が決まっています。フリーランス業界の構造としては、月収20万程度が目安のコーダーやデザイナーがいる一方で、月収200万円も稼ぐことができる営業も存在します。
このような構造を知ることで、年収アップを目指しやすくなるでしょう。
クライアントからの信頼を得る
フリーランスとして収入アップを目指すなら、小まめなコミュニケーションや品質の高い成果物を納品することでクライアントからの信頼を得ることが重要です。
クライアント側からしてみれば、はじめて仕事を任せるフリーランスに対してはきちんと仕事をしてくれるかどうか不安な気持ちがあります。
そのため、小まめな連絡を取り、仕事に対して責任をもって対応することで、リピートや年収アップにも繋げられるようになるでしょう。
クライアントの求めているものを的確に読み取る
クライアントがフリーランスに仕事を依頼する理由は、解決したい何らかの課題を抱えているためです。そのためフリーランスとして年収アップを実現するには、クライアントが求めているものを正確に読み取るスキルが求められます。
クライアントが依頼する内容にそのまま対応するのではなく、本当に求めているものを読み取り、こちらから提案することも重要になります。このようなフリーランスになれば、クライアントからも重宝されるようになるでしょう。
多方面に趣味をもち真摯な姿勢で活動する
フリーランスは仕事だけでなく様々な方面で趣味をもつことも大切です。趣味に対しても真摯な姿勢で向き合うことは、人とのつながりを作るためにも重要です。
趣味を通じて多くの人と関わることにより、コミュニケーション能力を向上したり、人脈を広げていったりすることにも役立ちます。また、思いがけない話題から仕事のチャンスが発生することもあるでしょう。
最終的には、趣味も楽しむことが年収アップにもつながっていきます。
収入に関するフリーランスのメリット
フリーランスになることで、会社員として働くよりも収入アップを目指せるというメリットがあります。
フリーランスは自分のスキルや実績で案件を獲得していくことになるため、高度なスキルをもっている場合はフリーランスとして独立した方が高収入を得られる可能性が高まるでしょう。
収入に関するフリーランスのデメリット
フリーランスのデメリットとしては、会社員のような福利厚生がないことや、収入が安定しにくいことなどが挙げられます。フリーランスは怪我や病気で働けなくなった場合の給与保証がなく、仕事がなくなれば収入もゼロになってしまうリスクもあります。
年収のためにフリーランスがおさえておきたいポイント
フリーランスは会社員とは全く異なる働き方であるため、フリーランスとして働くのであれば収入をアップするためにも身につけておきたい知識などがあります。
ここでは年収のためにフリーランスがおさえておきたいポイントを紹介していきます。
貯金をしておく
フリーランスとして働くのであれば、万が一のためにしっかりと貯金をしておきましょう。独立前にある程度の貯金を作っておくことが大切です。
貯金があれば急な支払いにも対応でき、支出も管理できるため、結果的に年収アップにも繋がります。
税金に関する知識を身につける
フリーランスの場合、税金に関する知識があれば節税して年収をアップすることも可能になります。たとえば消費税の場合、課税売上高が1,000万円以下であれば納税義務が免除されます。
出典:No.6501 納税義務の免除|国税庁
参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6501.htm
年収を上げたいフリーランスにおすすめのサービス
フリーランスとして年収をアップするなら、フリーランス向けの案件紹介サービスを活用すると良いでしょう。
ここでは最後に、年収を上げたいフリーランスにおすすめのサービスを紹介していきます。
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大手企業の案件も多いため、直請けの高単価案件も獲得しやすいでしょう。
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そのため、自分の希望に合った働き方ができる案件を紹介してもらいやすいでしょう。
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フリーランスの年収について知ろう
フリーランスは会社員と全く異なる働き方であるため、職種や働き方によって年収にも違いがあります。
ぜひ本記事で紹介した職種別、働き方別のフリーランスの年収やフリーランスが年収を上げるコツなどを参考に、年収の高いフリーランスを目指しましょう。
【著者】
東京ITカレッジで講師をしています。
Java 大好き、どちらかというと Web アプリケーションよりもクライアントアプリケーションを好みます。でも、コンテナ化は好きです。Workteria(旧 Works)ではみなさまのお役に立つ情報を発信しています。
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