QAエンジニアの主な仕事内容|求められるスキルやキャリアパスもあわせて紹介
Workteria(ワークテリア)では難易度の高いものから低いものまで、スキルや経験に合わせた案件を多数揃えています。会員登録は無料ですので、ぜひ会員登録してご希望の案件を探してみてください!
フリーランス/正社員のエンジニアとして活躍するには、ご自身のスキルや経験に合わせた仕事を選ぶことが大切です。ご希望の案件がみつからない場合はお気軽にお問い合わせください!ユーザ満足度の高いキャリアコンサルタントが在籍していますので、希望条件や悩み事などなんでもご相談ください。ご希望にピッタリの案件をご紹介させていただきます。
QAエンジニアの仕事とは?
QAエンジニア(QualityAssuranceエンジニア)は、製品の品質管理を行うことが主な仕事とされています。具体的には品質計画の立案、開発したソフトウェアのバグを修正する、製品として販売する前のテスト設計などの内容です。
このためQAエンジニアとして仕事をするためには、プログラミングに関する知識やテストに関する技法のほか、品質管理に関する知識も必須となっています。
QAエンジニアが担う役割とは
QAエンジニアの仕事内容を踏まえると、その役割はソフトウェア製品の品質を担保することだと言えます。
ソフトウェア製品とはシステムやアプリケーション、サービスなどを指しており、これらを製品として出荷販売する前に行われるテスト工程での品質確保を担っているのです。品質を向上させるのではなく、あくまでも維持・確保・管理することが担っている役割となっています。
QAエンジニアの需要と将来性
2000年以降から名前が知られるようになったQAエンジニアですが、品質管理のスペシャリストとしての役割を担っていることから、その需要は高まってきていると考えられています。
これはどのような製品でも品質のチェックや管理は必須であり、品質を担保したい企業としては欠かせない存在だからです。
そのため今後徐々に求人などでも募集が増えてくると予想されているほか、需要が減ることはないとされています。
QAエンジニアとテストエンジニアとの相違点
製品を出荷する前にテスト工程を行うという点では、QAエンジニアとテストエンジニアの業務は似通っており、企業によっては混同されている場合もあります。
では何が異なるのかと言うと、例えば製品のテストの場合、テストエンジニアは開発初期または途中の段階で行うのに対して、QAエンジニアは完成した成果物に対して行うのです。
またテストエンジニアは動作確認としてのテスト関係の業務を中心としているのに対して、QAエンジニアの業務はあくまで品質管理や品質保証であるなど、様々な相違点が挙げられます。
QAエンジニアの主な仕事内容6選
QAエンジニアの主な仕事はテスト設計、コードや環境の動作確認、製品そのものの動作確認となっています。さらにそれぞれの仕事に付随したものも重要な仕事として担当しており、欠かせない業務として知られているのです。
今回はそんな、QAエンジニアが担当する主な仕事内容を6つほど解説します。
1:機能・内容を確認してテストの計画を立てる
まずQAエンジニアが取り掛かる仕事として、テストの計画があります。これはテストを行う製品の機能や内容を確認した上で、どのようなテストを行う必要があるのか、スケジュールなども含めて計画・設計していくものです。
こうすることでテストの目的や意図を明確にすることができ、コストや時間を無駄にせず品質の保証ができます。
2:品質・動作確認を行うためのテスト設計をする
機能や内容を踏まえたテスト計画を立てたら、それに従って品質や動作確認のためのテスト設計を行います。
テスト設計はテストエンジニアがソフトウェアのテストを行う上で必要不可欠なものであるため、適当に作ることはできません。そしてあらゆる可能性を考え、どのような状況でもスムーズにテストができるように設計することが求められます。
3:コードや環境の動作確認を行う
テスト設計を行った後、その内容に従って行われるのがコードや環境の動作確認です。それぞれのコードがどのような処理を行い、結果がどうなっているのか、機能がきちんと要件定義に沿って本来想定していたように実現しているのか等が確認内容となっています。
上記の内容はシステムの専門家としての確認ですが、ほかにもユーザーの視点から動作速度、インターフェースの見やすさや使いやすさなども確認が必要です。
4:テストの実施結果を分析して報告する
テストは実施するだけではなく、その結果を分析することで品質を確認できます。QAエンジニアはテスト結果を分析して稼働状況や障害発生状況、パフォーマンスログなどの情報を収集して報告することが仕事です。
ただ分析して報告するだけではなく、必要に応じて客観的なレビューを行う、バグやエラー、改善の余地があればプログラムを修正する場合もあります。
5:出来上がった製品の動作確認を行う
動作確認は出来上がった出荷前の製品にも行う必要があり、問題なければ出荷可能だと判断できるため、指標となる重要な作業になります。このためQAエンジニアにとっても重要な工程のひとつであり、品質を担保するために欠かせない作業と言えるのです。
また一般の人に動作確認をしてもらうためのαテストやβテストの設計も行い、ユーザー視点での動作確認を行ってもらうのもQAエンジニアの仕事となっています。
6:報告と改善案のレポートを作成する
最終的な動作確認やテストを終えた製品は、その結果をまとめて報告しなければいけません。出荷後にトラブルが起きる可能性はないか、現在の状況で改善するべき点はないか等の情報をまとめるのがQAエンジニアです。
もし改善案があればそちらも具体的なポイントを踏まえてレポートを作成し、次のバージョンや製品の企画につなげていきます。
QAエンジニアの平均的な年収
転職エージェントが公開しているQAエンジニアの平均年収は約390万円とされており、IT業界の職種の中ではそこまで高い収入というわけではないと考えられています。
また将来的に年収が上がっていく可能性も予想されており、今後の収入変動が期待できる職種となっています。
QAエンジニアに求められる知識やスキル7選
QAエンジニアは一般的なエンジニアとしての知識やスキル以外にも、様々な知識やスキルが求められる仕事です。これはQAエンジニアが品質に関わる責任が重い職種であり、エンジニアやプログラマーのキャリアアップ先として選ばれることが多いことからもうかがえます。
このためプログラミング言語やソフトウェア開発に関する知識のほか、品質マネジメント、テスト技法に関する知識、プレゼンやレポーティング能力、さらにコミュニケーションスキルも求められることが多いでしょう。
1:テストを行う技法の関連知識
QAエンジニアのメイン業務のひとつとして、テスト設計や計画の立案、品質管理があります。これらはテストを行う技法に関わる知識を持っていないとできないため、QAエンジニアとして仕事をする上で持っていなければいけません。
テストの種類やそれで得られる結果、評価や判定基準などのほか、テストツールに関する知識も必要とされています。
2:ソフトウェア開発関連知識
ソフトウェアの品質を確認するためには、ソフトウェア開発の流れや工程、技法についても知っておかなければいけません。
どこでどのように発生した問題なのか分析する時はもちろん、同様の事例が起きた時にどのように対処するべきなのかなど、総合的に対処するためにも欠かせない知識です。
またキャリアアップや業務の幅を広げたい場合にも活用できる知識であるため、QAエンジニアを目指す人には重要な内容と言えます。
3:プログラミング言語の関連知識
品質を管理するシステムやソフトウェアには様々なプログラミング言語が用いられているため、プログラミング言語に関する知識を持っていなければ仕事ができません。
特にQAエンジニアは何らかのエラーや問題点があれば自分たちで修正を掛けることもあるため、そのプログラミング言語に関連した知識を持っておくことは必須と言えます。
4:品質マネジメントの関連知識
品質に関する業務に携わっている以上、品質マネジメントに関連する知識は必須です。特に国際規格であるISOの知識を持っていれば海外の企業でも活躍できますし、携われる製品も増えるため幅広く仕事をこなせるようになります。
マネジメントに関しては品質だけではなく、スケジュール関連やスタッフのモチベーションマネジメントに関する知識やスキルも求められることが多いでしょう。
5:プレゼン・レポーティング能力
QAエンジニアをはじめとしたエンジニア関連の職種であっても、プレゼンやレポーティングに関する能力やスキルは求められています。
これは顧客に対してというよりは同じ製品に携わるスタッフに対して求められているもので、問題が発生した際にきちんと説明できるかどうか、テストの分析結果を分かりやすくまとめられるかという点に関わる能力です。
これらの能力が備わっていればスムーズに問題解決や次の課題を見つけ出しやすく、品質保証・品質管理も円滑にできるようになります。
6:コミュニケーションスキル
多くのスタッフや職種と関わって仕事を行うQAエンジニアは、システムやプログラムに問題があった時にスタッフへ適切にフィードバックしていく必要があります。
さらにスケジュール管理などをする上でスタッフとの連絡を定期的に取っていかなければいけないため、コミュニケーションスキルがある程度求められるのです。
これはQAエンジニアに限った話ではないものの、エンジニアも人と人の関わりが重要な職種であることを理解しておかなければいけません。
7:プログラミングスキル
プログラミング言語に関連した知識だけではなく、自分たちでプログラミングができるスキルもQAエンジニアには求められています。
プログラミング言語の関連知識でも解説しましたが、必要に応じてQAエンジニアがプログラミングを修正することもあるのです。プログラミングスキルがなければ自分たちで修正ができないため、知識だけではなくスキルも必須の仕事となっています。
QAエンジニアにおすすめする4つのキャリアパス
QAエンジニアはエンジニアのキャリアパスのひとつとして挙げられていますが、そこからさらに別の職種にキャリアパスするという人も多いでしょう。
これは品質管理や保持に関する知識やスキルを持つことで、より幅広いキャリアを選択しやすくなることが理由として考えられています。
具体的なキャリアパスとしては、QAマネージャーやコンサルタント、テストアナリスト、シニアQAエンジニアなどが代表的です。
1:QAマネージャーの場合
QAマネージャーは、QAエンジニアの品質マネジメントに特化した職種です。そのため品質保証に関連した知識やスキルを活かしたい、専門的な仕事として活動していきたいと考えている人におすすめのキャリアパスとなっています。
またマネジメント業務に特化するため、品質だけではなくチームメンバーやスケジュール管理などのマネジメント能力、対人能力が求められる仕事です。
2:QAコンサルタントの場合
QAコンサルタントは、クライアントからの品質に関する問題をヒアリングし、解決策を提案する業務を担っています。簡単に言えば、品質に関する戦略を提案する役割です。
特徴としてQAエンジニアよりも事業に近い立場での立ち回りとなる点が挙げられており、IT関連はもちろん、経営や業務に関する知識を身に着けることが可能となっています。
3:テストアナリストの場合
製品に関するテストの結果を分析し、その結果をフィードバックする役割を担っているテストアナリストも、QAエンジニアのキャリアパスとして挙げられます。
こちらはテスト設計よりも分析やフィードバックに特化しているところが特徴で、そちらの業務が得意または好きな人におすすめのキャリアパスです。
4:シニアQAエンジニアの場合
シニアQAエンジニアとは、QAエンジニアとして豊富な知識やレベルの高い技術を身に付けた、いわゆるスペシャリスト職です。テスト計画や設計をする際、リーダー格として指揮を執る役割を担うことも多く見受けられます。
このため、QAエンジニアとして知識や技術を極めたいと考えている人に推奨されているキャリアパスです。
業務内容によって変わるQAエンジニアの平均年収
先述した通りQAエンジニアの平均年収は約390万円ですが、企業によっては平均年収よりも大きく上下する場合があります。
これは業務内容や仕事量が異なっているためで、企業によってどの程度の業務がQAエンジニアに割り振られているのかという指標にすることが可能です。
直接システム開発に携わる業務はほとんどない代わりに、企業によっては多岐にわたる業務内容を任されていることもあるため、転職する際はその点を踏まえて年収を比較検討することが大切だと考えられています。
QAエンジニアになることをおすすめする人4選
QAエンジニアは品質に関するプロフェッショナルであり、実は向き不向きが顕著に表れる職種と言われています。
特にマルチタスクの実行が得意である、客観的な視点で考えることができる、検証や正確な仕事ができる、知識の習得が好きという人は、QAエンジニアとしての素養があると考えられているのです。
ここからは、QAエンジニアにおすすめの人の特徴を4つ解説します。
1:マルチタスクの実行が得意な人
QAエンジニアは毎日同じ仕事をこなしていくほかにも、複数の仕事や情報を同時に処理しなければいけないため、マルチタスクを実行していく必要性があります。
このため作業の効率化やマルチタスクの実行が得意な人は、スムーズに仕事を処理できるだけではなく、エンジニアに欠かせない仕事の効率化に順応できる人材としておすすめです。
2:客観的視点で考えることのできる人
QAエンジニアが設計するテストはシステム開発者の目線だけではなく、ユーザー目線のものも含まれます。つまりテストを設計する上で、どのようなテストを設計しなければいけないのかをユーザーの視点で把握しなければいけません。
品質を保証するためには客観的な視点で物事を考えることも重要であるため、このようなタイプの人はQAエンジニアに適していると言えます。
3:注意深く検証でき正確な仕事ができる人
品質を確保するためには、テスト結果を注意深く検証しなければならず、分析結果を正確にまとめることも求められます。
そのためには専門外の知識も必要となる場合がありますが、その点も踏まえて注意深い検証能力や仕事の正確性が高い人は、QAエンジニアとしての素養が高いと考えられているのです。
4:幅広い分野の知識を習得するのが好きな人
QAエンジニアにはプログラミングの知識や技術のほかにも、システム開発や品質マネジメント、テストに関するスキル、ほかにもITとは関係ない幅広い分野の知識が求められることが少なくありません。
つまり普段から新しい知識、幅広い知識を習得することに抵抗を持っていない、もしくは好きだという人の方が、QAエンジニアとして活躍しやすくなっているのです。
QAエンジニアに役立つおすすめの資格6選
基本的に、QAエンジニアになるための必須の資格はありません。ただ業務をする上で必要な知識や技術を身に着けることができる資格はいくつかあり、取得しておくことで普段の仕事だけではなく転職の際にも役立てることが可能です。
ここからは、そんなQAエンジニアの仕事に役立つおすすめの資格を6つ解説します。
1:QC検定
日本規格協会グループ(JAS GROUP)が運営している資格認定制度のひとつが、QC検定です。これは品質管理の知識を問うための検定であり、毎年2回筆記試験という形で実施されています。
階級は4段階に分類されており、1級の中には準1級も含まれるなど、様々なレベルが設定されているところがポイントです。品質に関する仕事をするQAエンジニアにとっては取得しておきたい資格のひとつであり、可能であれば1級を目指すことが望ましいとされています。
出典:QC検定|日本規格協会グループ
参照:https://webdesk.jsa.or.jp/common/W10K0500/index/qc/
2:TOEIC® Listening & Reading Test
TOEIC® Listening & Reading Testは英語のリスニングやリーディングの能力を測定するための検定であり、直接エンジニアの業務に関連するものではありません。
ただエンジニアとして海外のチームと共同で仕事をするような場合、エンジニアとしての基本的な能力だけではなく英会話に関する能力も求められます。
実際に上流工程に携わるようになれば英会話能力が求められることが多いとされており、より幅広い職場で活躍するためには取得しておいた方がいい資格と言えるのです。
3:JSTQB認定テスト技術者資格
JSTQB認定テスト技術者資格とは、国際的な資格認定機関であるISTQBに加盟しているJSTQBが実施している認定資格制度です。
ソフトウェアに関するテスト技術を向上させる目的で実施されており、国外でも通用するとしてQAエンジニアに推奨される資格の中でも特に知名度が高くなっています。
難易度は3段階に分かれており。業務内容によってどのレベルのものを受ける必要があるのかが異なっているところが特徴です。
出典:JSTQB認定テスト技術者資格|JSTQB
参照:http://jstqb.jp/index.html
4:ソフトウェア品質技術者資格認定
一般財団法人日本科学技術連盟が実施している資格認定制度であるソフトウェア品質技術者資格認定は、ソフトウェアの品質向上を目的とした資格です。
ソフトウェアの品質向上に必要な知識について、基礎やテスト技法基礎やテスト技法などの問題から問う形となっており、中級になると専門的な知識を使って応用できるかどうかが試されます。
出典:ソフトウェア品質技術者資格認定|一般財団法人日本科学技術連盟
参照:https://www.juse.jp/jcsqe/?_fsi=2odvSz0z
5:IT検証技術者認定試験
一般社団法人IT検証産業協会(IVIA)が主催している資格認定制度であるIT検証技術者認定試験は、テストエンジニア向けの資格です。ただテストエンジニアに求められるスキルや知識はQAエンジニアにも求められるため、取得必須と考えられています。
上記のような特徴があるため製品テストの実務を重要視した内容となっており、自分の実務のレベルを把握・証明する意味でも重要な資格です。
出典:IT検証技術者認定試験(IVEC)とは|一般社団法人IT検証産業協会(IVIA)
参照:https://www.ivia.or.jp/item43
6:TOEFL iBT®テスト
TOEFL iBT®テストは、教育測定機関Educational Testing Service(ETS)が開発した英語能力測定テストです。
こちらも直接QAエンジニアの仕事に関わるものではありませんが、TOEIC® Listening & Reading Testと同じように、海外スタッフや企業と連携して仕事をする上で取得しておくことが望ましいとされています。
特にこちらはビジネスレベルの英語が身についているかどうかを測定できるため、より幅広いビジネスシーンで役立つ資格です。
出典:TOEFL iBTテストについて|Educational Testing Service
参照:https://www.ets.org/jp/toefl/test-takers/
QAエンジニアについて理解しよう
QAエンジニアは製品やシステムなどの品質を管理する上で欠かせない職種であり、今後活躍が期待されているエンジニアとして需要が高まっているのが現状です。
キャリアパスの展望もいくつかあり、今後QAエンジニアとして活躍を検討したいと考える人も増えてくることが予想されています。
このため仕事内容や求められるスキルなどを踏まえて、QAエンジニアについて理解しておくことが大切です。
【著者】
東京ITカレッジで講師をしています。
Java 大好き、どちらかというと Web アプリケーションよりもクライアントアプリケーションを好みます。でも、コンテナ化は好きです。Workteria(旧 Works)ではみなさまのお役に立つ情報を発信しています。
「Workteria」「東京ITカレッジ」をご紹介いただきました!
正社員/フリーランスの方でこのようなお悩みありませんか?
- 自分に合う案件を定期的に紹介してもらいたい
- 週2、リモートワークなど自由な働き方をしてみたい
- 面倒な案件探し・契約周りは任せて仕事に集中したい
そのような方はぜひ、Workteriaサイトをご利用ください!
定期的にご本人に合う高額案件を紹介
リモートワークなど自由な働き方ができる案件多数
専属エージェントが契約や請求をトータルサポート