組み込みエンジニアとはどんな職業?仕事内容や年収・職業に就く方法を紹介
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組み込みエンジニアの仕事内容
組み込みエンジニアとは家電や自動車などの製品に組み込まれているソフトウェアを開発する技術者のことをいいます。
私たちの身の回りにはたくさんのソフトウェアで動いている機械があります。快適な生活を送るためにはソフトウェアはなくてはならないものです。
いかに便利に使えるかを考えソフトウェアを開発し、製品に組み込むことが組み込みエンジニアの仕事です。
組み込みエンジニアに需要がある業種
私たちの身の回りにはたくさんのソフトウェアで動いている製品があるため、組み込みエンジニアの需要がある業種はたくさんあります。
家電業界は古くから組み込みエンジニアが活躍しています。テレビや電子レンジなどの家電でソフトウェアは使われていますが、近年はIoTやAIの技術を使った製品が増えているため、IoTやAIの知識を持っている組み込みエンジニアの需要は高くなっている傾向です。
家電業界の他には自動車業界でも組み込みエンジニアの需要があります。自動運転車やブレーキシステム、ハイブリッド車などソフトウェアが必要な製品なため、組み込みエンジニアの需要は高いです。
組み込みエンジニアの年収
組み込みエンジニアの年収は他の業種の年収に比べると高い水準です。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「IT人材白書2016」によると組み込みエンジニア全体の年収は300万円以上~500万円未満が37.4%、500万円以上~700万円未満が29.6%になっています。
出典:IT 人材白書2016|独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
参照:https://www.ipa.go.jp/files/000052198.pdf
組み込みエンジニアに将来性がある理由4つ
家電や自動車だけでなく、IoTやAIの普及で需要が伸びているため、将来性があります。
将来性がある理由は若い人材が少ないことや新製品の開発が多いこと、新技術の発展が見込める、フリーランスへの転職ができるなどの理由があります。
これらの4つの理由をご紹介しましょう。
1:若い人材が少ない
組み込みエンジニアの業界は慢性的な人手不足です。
若いエンジニアは人気があるWeb系企業へ行く傾向があるため、若い人材があまりいない状況です。
オンラインでも学べる人気のプログラミング言語はWeb系のものが多く、組み込みエンジニアに必要となるCやC++等の言語を学べるサイトはあまり多くはありません。
CやC++等の言語を習得するには学習時間が必要となるため、組み込みエンジニアとして業務に使用できるまでになるのに時間がかかってしまうこともあります。このようなことも若い人材が少ない原因です。
2:新製品の開発が多い
新製品の開発は組み込みエンジニアの力が必要となるため、組み込みエンジニアの需要は非常に高くなっています。
家電製品や自動車などで新製品の開発は欠かせません。IoTやAIの技術を組み合わせることにより効率よく新製品を開発するためには組み込みエンジニアは欠かせない存在です。
3:新技術の発展が見込める
AIやIoT、ビッグデータなど新しい技術をいろいろな製品に取り付け、情報を収集する機会は今後さらに増えていくでしょう。
AIなどの技術を製品に組み込んでいくために組み込みエンジニアの力が必要です。今後もたくさんの製品に使用される技術のため、需要も増えていくでしょう。
4:フリーランスへの転職ができる
組み込みエンジニアの需要は非常に高いため、フリーランスへの転職も見込めるでしょう。
持っているスキルや経験によって平均年収は大幅に上がる可能性もあります。
>> フリーランスエンジニアになる7つのメリット|向いている人の特徴も解説
組み込みエンジニアは需要が高い一方で、エンジニアの数は不足しています。今後も組み込みシステムはいろいろな業界で利用されていくにもかかわらず、言語の難しさなどによってエンジニアは少ないのが現状です。
組み込みエンジニアに必要なスキル3つ
組み込みエンジニアには仕事をするうえで必要なスキルがあります。
複数の処理を同時に行う並列処理のスキル、幅広いハードウェアに関する知識、コンピュータ処理に関する知識などです。
この3つのスキルをご紹介します。
1:並列処理スキル
並列処理スキルとは複数の処理を同時に行うことで、マルチコアやマルチスレッドの処理に対応できるスキルが必要です。
ハードウェアの進化によって、複数の処理を同時に処理できる機能を持つようになりましたが、ソフトウェアが対応していなければ意味がありません。
そのため、並列処理のスキルを持っている組み込みエンジニアの需要が高くなっています。
2:ハードウェアに関する幅広い知識
組み込みエンジニアの仕事ではハードウェアの図面をもとに仕様を把握し、ソフトウェアの仕様を作っていきます。
ハードウェアの仕様がまだ完成していない場合などは、自分で足りないところを補完しながら開発していきます。そのため、ハードウェアに関する幅広い知識が必要です。
なお、ハードウェアの知識を得るには理系の下地が必要になります。
3:コンピュータ処理に関する知識
組み込みシステムのコンピュータの処理能力は必要最低限しかありません。
そのため、限られた処理能力で必要なプログラムを搭載させる必要があります。能力が限られたコンピュータでシステムに必要なプログラムをすべて収納するためには、コンピュータ処理に関する知識が要求されます。
組み込みエンジニアになる為に取るべき資格
組み込みエンジニアになるために取っておきたい資格があります。
資格を取っておくと、自分の知識やスキルを証明できます。資格を取得したことで給料にプラスになる場合もあるでしょう。転職する場合はわかりやすい形で相手に自分のスキルを伝えられます。
5つの資格をご紹介します。
1:OCRES
OCRESはOMG認定の組み込み技術者資格試験のことでオークレスと呼びます。
OCRESは、OMG認定資格試験というIT業界での知識や技能の証明のために利用されている資格試験の1つで、リアルタイム組み込みシステムの技能に関する試験です。OCRESは3つのレベルに分かれています。
現在は英語でのみ受験可能な資格試験となっているため、グローバルに展開している企業への転職などで国際的に証明される資格です。
2:ETEC
ETECは一般社団法人組み込みシステム技術協会が運営する組み込み技術者向けの試験制度です。
ETECは組み込みソフトウェア開発技術者にとって必要な知識を確認するための試験になります。実施しているのは、組み込みソフトウェア技術者試験クラス2(エントリレベル)と組み込みソフトウェア技術者試験クラス1(ミドルレベル)の2つの試験です。
ソフトウェア技術者試験クラス2(エントリレベル)は大学・専門学校で組み込みソフトウェア教育を受けている学生や卒業生、プログラミングの経験がない社会人など、初級レベルの技術者向けの問題が出題されます。
組み込みソフトウェア技術者試験クラス1(ミドルレベル)は中級者向けの問題が出題されます。
なお、ETECは認定試験ではないため、合否判定はされません。
3:エンベデッドシステムスペシャリスト
エンベデッドシステムスペシャリスト試験は高度なIT人材として専門分野を持ち、IoTを含んだ組み込みシステムの広い知識や技能を認定する資格です。
IoTを使ったスマート家電や自動運転など、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせる組み込みシステムを求められる機能や性能、品質などによって実現する組み込みエンジニアを目指す人が受ける資格試験です。
年に1回実施され、午前と午後に分かれています。午前は選択問題、午後は記述問題になっています。
出典:エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)|IPA独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/es.html
4:基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は高度なIT人材に必要な基本的知識と技能を持っていることを証明する試験です。
基本情報技術者試験は基礎知識を持っており、情報処理に必要な考え方ができているかを試される問題が出ます。試験勉強することでITに関する知識の向上もでき、キャリアアップするためにも取っておきたい資格です。
試験は年に2回実施され、午前と午後に分かれており、どちらとも選択問題です。
出典:令和3年度下期 基本情報技術者試験・情報セキュリティマネジメント試験の実施について|IPA独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/
5:応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は高度なIT人材に必要な応用知識や技能をもち、方向性を確立したことを証明する試験です。
ITエンジニアとしてレベルアップを図りたい人に応用情報技術者試験はお勧めです。技術や管理、経営など、幅広い知識と応用力が身に付き、システム開発やIT基盤構築などでも高い技術を発揮できるでしょう。
試験は年に2回実施されています。午前と午後に分かれており、午前は選択問題、午後は記述問題となっています。
出典:応用情報技術者試験(AP) ~ ワンランク上のITエンジニア ~|IPA独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/ap.html
組み込みエンジニアのキャリアプラン
組み込みエンジニアのキャリアプランとして上級職を目指したり、転職やフリーランスを目指すこともあるでしょう。
通信や画像処理などの専門性を高めていくことで昇格や転職で有利になります。組み込みエンジニアの仕事は人材不足なため、経験があまりなくても求人はたくさんありますが、さらに年収をあげたい場合は専門性を高めていくことを考えましょう。
組み込みエンジニアのメリット
需要の高い組み込みエンジニアにはメリットがたくさんあります。
組み込みエンジニアには幅広い知識や専門性の高いスキルが必要なため、人材を育てるのに時間がかかりますが、一度知識を身に付けると重宝されるため長く働けるでしょう。
組み込みシステムはあらゆる分野で利用されているため転職もしやすく、その年収も高い傾向にあります。
また、新製品の開発に携わることも多く、自分が携わった製品がたくさんの人に利用されれば、達成感ややりがいを感じられます。
組み込みエンジニアのデメリット
組み込みエンジニアにはデメリットもいくつかあります。
組み込みエンジニアの仕事は業務が固定化してしまうと決まったことしかできず、エンジニアとしての価値が下がってしまいます。エンジニアの価値を下げないようにいろいろな業務に関わるようにしましょう。
組み込みシステムは製品の中に組み込まれるもののため、日程が決められています。その後の工程に影響を与えないように日程は確実に守らなくてはいけないため、日程管理がきちんとできていないとタイトなスケジュールになってしまうこともあります。
組み込みエンジニアの仕事に就く方法4個
組み込みエンジニアの仕事に就くにはどうすればいいのでしょうか。
専門的な知識がいる組み込みエンジニアは、すぐになれる仕事ではありません。知識を付けるためにはどのようにすればいいのかご紹介します。
1:独学で学ぶ
独学で学ぶ場合は見たり読んだりするだけでなく、実際に手を動かして身に付けていくことが大切です。
組み込みエンジニアの仕事はパソコンでプログラミングするだけではありません。ハードウェアを実際に動かす必要があるため、いろいろな学習方法でスキルを積み上げていかなければいけません。
プログラミング言語を学ぶためにはプログラミング学習サイトを利用する方法があります。無料で学習できるサイトもあり、隙間時間を利用して気軽に学習ができます。
他に書籍で学習する方法もあり、関連する学習本はたくさん出版されています。さらに書籍には資格取得に関する書籍もありますので、資格取得を考えることもいいでしょう。
2:スクールに通う
効率的に勉強したい方やどういう学習をしたらいいのかわからない方はスクールに通うのもおすすめです。
独学で学ぶのに比べ、入学金や受講料などがかかり、スクールまで通う必要がありますが、専門知識を持つ講師が無駄のない学習を行ってくれるため、短い期間でスキルを身に付けられるのがスクールの良いところです。
スクールにはいろいろなコースがあります。プログラミングの知識がない方はプログラミングのコース、すでにプログラミングの知識はあるがCやC++言語を学びたい場合など、それぞれ必要なコースを選べます。
お金を払って学習するため、最後まで続けられるスクールを選びましょう。無料体験などを実施しているスクールもあります。いろいろなスクールを見学して無駄のない学習ができるようにしましょう。
3:エンジニアで経験を積んで転職する
エンジニアとして仕事をして経験をある程度積んでから転職する方法もあります。
まずはエンジニアとして実務経験をすれば、実践的なスキルを身に付けられます。スキルを身に付けるだけでなく、携わった仕事を転職する際にアピールポイントとして使えるでしょう。
最近ではアルバイトでエンジニア業務の求人が出ている事があり、最低限の知識でも採用してもらえることもあります。未経験の方は積極的に応募するのもおすすめです。
実務経験の機会を得ることで先輩エンジニアの仕事を間近で学べます。
4:資格取得して転職する
転職するために自分が持っているスキルや知識をわかりやすく証明するには、資格を取得しておくことも必要です。
転職する時には相手の求めるスキルを持っていなければいけませんが、スキルは目に見えるものではないため、アピールしたい場合は「資格」という形で証明できれば、他の希望者より有利になるでしょう。
資格取得は持っているスキルや知識を証明してくれます。取れる資格はすぐには必要と思えなくても、なるべく取っておくようにしましょう。
組み込みエンジニアを目指してみよう!
組み込みエンジニアは専門的な知識やスキルを持っていることや、人材を育てるのに時間がかかるため、非常に需要の高い職業です。
組み込みエンジニアへの道はプログラム言語の学習や実践的なスキルなどの学習が必要となりますが、需要が高いことや年収が高いこともあり、挑戦しがいのある職業です。
是非、組み込みエンジニアを目指してみましょう。
【著者】
東京ITカレッジで講師をしています。
Java 大好き、どちらかというと Web アプリケーションよりもクライアントアプリケーションを好みます。でも、コンテナ化は好きです。Workteria(旧 Works)ではみなさまのお役に立つ情報を発信しています。
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