機械学習エンジニアの仕事内容や必要なスキルとは?将来性についても説明
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機械学習エンジニアについて
「機械学習」とは、コンピューターに与えられたデータからパターンを抽出させ、さらに特定の処理を効率的に実行させる技術のことです。多量のデータを与えて処理をかけることによって、コンピューターがより正確な回答を導くようになります。
>> 機械学習によってできることって?使用されるプログラミング言語も紹介
この仕組みは「アルゴリズム」と呼ばれ、プログラミングに利用されています。アルゴリズムを構築したり、アルゴリズムを用いたシステムを開発したりするのが、「機械学習エンジニア」です。
AIエンジニアとの比較
「AIエンジニア」は、AI(人工知能)によってさまざまな課題を解決するために、プログラミングによってAIの開発を行ったり、解析した多くのデータを活用したりする技術者です。AIの開発において機械学習も用います。
>> AIエンジニアとはどんな職業?主な業務内容や必要なスキル・資格など多数紹介
一方、機械学習エンジニアは、コンピューターを使って機械学習に特化した業務を行う職種です。AIエンジニアの一部ととらえられることもあります。
機械学習エンジニアが持つべきスキル7つ
機械学習が未経験の人や、別のITエンジニアから機械学習エンジニアに転職したい人が、持つべきスキルを紹介します。また、これらは機械学習エンジニアとしてステップアップしたい人が、磨いていくとよいスキルと言えるでしょう。
いずれにしても、幅広い専門知識を必要とする機械学習エンジニアは、要求されるスキルも多岐にわたります。
- プログラミングスキル
- クラウドに関するスキル
- セキュリティに関するスキル
- 統計・数値に関するスキル
- 深層学習・アルゴリズムに関するスキル
- データベースに関するスキル
- コンピューターサイエンスに関するスキル
1:プログラミングスキル
機械学習に求められるのはプログラミングスキルです。機械学習のシステム開発にはPythonやR、アルゴリズムの実装にはPythonやC、C++などのプログラミング言語が使われます。
そして、これらのライブラリやパッケージを使って開発していく技術も必要でしょう。特に、Pythonは機械学習においてメジャーな言語であり、シンプルなコードで生産性と可読性が高いとされています。機械学習を行う場合、Pythonは習得しておきましょう。
>> 効率のいいプログラミングの勉強法とは?言語別やツール別に分けて紹介
2:クラウドに関するスキル
機械学習の開発はクラウド環境を活用するため、クラウドに関する一定の理解は必要になります。一般的に、AWS(Amazon Web Services)や GCP(Google Cloud Platform)、Azure などのクラウドを利用することになるでしょう。
それに加えて、実際の運用にあたっては、膨大なデータを高速で処理するにあたり、ネットワークやストレージなどインフラを効果的に使うための基礎知識も持っていると、実務面で重宝されるでしょう。
3:セキュリティに関するスキル
セキュリティ面に関する知識も、機械学習エンジニアには欠かせません。機械学習は膨大で複雑なデータを扱うことやクラウド上でそれらを処理するため、常にセキュリティ上のリスクが生まれます。
そのため、機械学習エンジニアは、機械学習の開発プロセスにおいて強固なセキュリティ対策を施し、適切にデータを管理する必要があります。また、Webサービスにも関わるため、TCP/IP や認証機能についての知識も必要になる場面が出てくるでしょう。
4:統計・数値に関するスキル
機械学習エンジニアにとって、数学や統計学の知識が必要になります。多くのアルゴリズムが数学的な根拠によって形成されており、標準偏差や確率分布などの統計学の知識はもちろん、ベクトルや微分積分、線形代数など数学の理解も求められます。
>> プログラミングにおける数学の重要性|必要になる分野や知識の必要性も紹介
また、機械学習には形態素解析や構文解析などの高度な数学的・理論的知識が用いられ、利用するアルゴリズムによって、必要となる数学的・理論的知識は異なります。機械学習エンジニアはこれらの知識に精通している必要があるでしょう。
5:深層学習・アルゴリズムに関するスキル
機械学習エンジニアは、プログラミング言語やライブラリだけではなく、機械学習に必要なアルゴリズムや、機械学習の一つである深層学習(ディープラーニング)の知識も求められます。
機械学習に使用するアルゴリズムの種類や学習方法は多数あり、課題を解決するためにその中から選択して構築していきます。アルゴリズムへの理解がなければライブラリなどを活用することも難しいでしょう。
6:データベースに関するスキル
効率がよい機械学習を実現させるにはデータベースが必要であり、機械学習エンジニアにはデータベースの設計方法やデータの取り出し、更新などに関するスキルが求められます。
機械学習にはRDB(リレーショナルデータベース)が使われており、有名なRDBには、OracleやMySQL、SQLServerなどがあります。
RDBを利用するためには、RDBを扱うための言語であるSQL、RDBの管理システムであるRDBMSにも精通していることが求められるでしょう。
7:コンピューターサイエンスに関するスキル
機械学習に必要な技術を総じて表すと、「コンピューターサイエンスの知識」ということになります。
コンピューターサイエンスとは、コンピューターにおける計算理論や情報処理を掘り下げる研究分野で、プログラミングやアルゴリズム、ハードウェアおよびソフトウェア開発、データ処理などが含まれます。
それらの統合的な知識を持つのが機械学習エンジニアです。
機械学習エンジニアの仕事内容6つ
現在、AIは金融や流通、製造、医療など、多くの業界で利用され、機械学習エンジニアが活躍しています。
業界によって異なりますが、機械学習エンジニアは基本的にAIによる解析のためのデータを用意し、コンピューターに学習させ、アルゴリズムを構築します。
ここからは、機械学習エンジニアの仕事を詳しく見ていきましょう。
- AIを利用したサービスの開発
- 蓄積されたデータの分析
- モデルの構築
- モデルのブラッシュアップ
- モデルやデータの保守・運用
- AIに関する技術の研究
1:AIを利用したサービスの開発
機械学習エンジニアの代表的な仕事は、AIを利用したサービスの開発・設計で、実際にはアルゴリズムの開発や、構築したアルゴリズムを使ったシステムを開発します。
プログラミング技術を用いて、要件定義から設計、実装まで、さまざまな工程に関わります。また、開発後にはシステムの改善なども担います。
2:蓄積されたデータの分析
機械学習エンジニアは、まず課題やその解決に必要なデータを収集し、不適切なデータの更新や削除、結合などの前処理をします。そして、膨大な量のデータから特定の変数を提示したり、変化する度合いを導き出して解析や予測を行います。
この一連の流れはコンピューターで行われ、機械学習エンジニアはコンピューターに指示を出して、管理や改善などを図ります。
3:モデルの構築
続いて、機械学習エンジニアは課題や目的に応じて機械学習のアルゴリズムを選定し、「モデル」を作成していきます。機械学習におけるモデルとは、入力データに対してある評価をした結果を出力値として提示するためのアルゴリズムのことです。
モデルは大きく分けて、「訓練」と「汎化」の二つのアルゴリズムからなり、大量のデータで訓練した後、新たなデータに対してもそれが正しい評価値として提示できることを確認する汎化を行います。
4:モデルのブラッシュアップ
より精度の高いモデルを作成するためには、複数のモデルを試した後、最良のモデルを選定し、パラメータを調整していきます。
そして、選定したアルゴリズムが目的に合っているか、未知のあらゆる状況にも対応できるかなどを検証し、モデルのブラッシュアップを繰り返していきます。
5:モデルやデータの保守・運用
開発した機械学習モデルの運用や保守も、機械学習エンジニアの仕事の一つです。
さらに、インフラなどの基盤環境を整えて機械学習システムを実行させたり、開発者やクライアントと実行環境を共有させたりするための環境整備も求められる場合があります。
6:AIに関する技術の研究
AIや機械学習に関する研究は日々進み、技術は急速に進化しています。機械学習エンジニアは最新技術の情報をつかみ、それを導入したり研究したりする努力が必要です。
AIは多くの分野で活用され、ときに世界を変えるほどのインパクトを与えます。そのため世界中で多くの研究者が AIに関する技術の研究にいそしんでいます。機械学習エンジニアは常に向上心を持って貪欲に学び続ける姿勢が求められるでしょう。
機械学習エンジニアの将来性のポイント3つ
2019年6月に政府が「AI戦略2019」をまとめました。そのレポートによると、AI技術の活用において、日本はアメリカや中国から大きく遅れをとっており、約5万人のAIエンジニアが今後不足するため、国をあげた対策が必要とされていました。
2年後の現在、「AI戦略2021」が発表され、当初策定された施策は着々と進捗しているものの、未だ効果を実感するにはいたらず、課題も顕在化していると指摘されています。
そのような現状における機械学習エンジニアの需要と今後の将来性について解説します。
出典:AI戦略2021|内閣府
参照:https://www8.cao.go.jp/cstp/ai/aistrategy2021_honbun.pdf
- 政府が人材育成を推進
- 需要がなくなる可能性がある
- 保守・運用の役割は必要
1:政府が人材育成を推進
「AI戦略2021」における「戦略目標1」として、「日本が世界でもっとも活発にAI人材の育成を行い、世界からAI人材を呼び込む国となること」を掲げています。
つまり、AI技術が遅れていると認識後、2年たった現在もなお、政府は機械学習エンジニアを含むAI人材の育成を強く推進しています。
そして、AIに関わる最先端の研究を行ったり、産業に応用したり、新たなビジネスを起こしたりする、層の厚い多様なAI人材を求めています。
出典:AI戦略2021|内閣府
参照:https://www8.cao.go.jp/cstp/ai/aistrategy2021_honbun.pdf
2:需要がなくなる可能性がある
政府が人材の育成を推進している一方で、長期的に見ると機械学習エンジニアの需要はなくなる可能性があるとも言われています。
それは、GoogleのAutoMLなど機械学習モデルの構築を自動で行うシステムが広く普及したり、データアナリストやデータサイエンティストなどが機械学習エンジニアの仕事を兼務したりすることが理由と言えるでしょう。
また、機械学習は精度を保つことが難しいため、機械学習以外の手法に移行していく可能性もあります。
3:保守・運用の役割は必要
機械学習エンジニアの需要がなくなる可能性があるといっても、開発したモデルやAIサービスの保守・運用をするエンジニアは必要とされます。そのため、機械学習エンジニアの仕事の一部はコンピューターが自動で行っても、すべてがなくなる可能性は低いと言えるでしょう。
また、データ解析など業務内容を広げていくなど、常に知識やスキルを磨いてアップデートしていくエンジニアであれば、需要は続くと考えられています。
機械学習エンジニアとは何か理解を深めよう
さまざまな分野でAIの重要性が増している中で、機械学習エンジニアは極めてニーズや注目度が高い職種と言えるでしょう。その分、高度で幅広いスキルが求められます。
機械学習エンジニアを目指す人は、仕事内容や必要なスキルなどを確認し、理解を深めていきましょう。
【著者】
東京ITカレッジで講師をしています。
Java 大好き、どちらかというと Web アプリケーションよりもクライアントアプリケーションを好みます。でも、コンテナ化は好きです。Workteria(旧 Works)ではみなさまのお役に立つ情報を発信しています。
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