E資格の概要や特徴とは?勉強方法や対策に役立つ参考書をあわせて紹介
Workteria(ワークテリア)では難易度の高いものから低いものまで、スキルや経験に合わせた案件を多数揃えています。会員登録は無料ですので、ぜひ会員登録してご希望の案件を探してみてください!
フリーランス/正社員のエンジニアとして活躍するには、ご自身のスキルや経験に合わせた仕事を選ぶことが大切です。ご希望の案件がみつからない場合はお気軽にお問い合わせください!ユーザ満足度の高いキャリアコンサルタントが在籍していますので、希望条件や悩み事などなんでもご相談ください。ご希望にピッタリの案件をご紹介させていただきます。
E資格の試験概要3つ
E資格とは、JDLA(一般社団法人日本ディープラーニング協会)が2月頃を#1、8月頃を#2とした年2回の試験を実施しているエンジニア向けの民間認定資格です。この資格でディープラーニングの理解や適切な手法を用いて実装できるスキル・知識を有している証明ができます。
ここではE資格の試験概要3つを紹介しますので、E資格取得の検討をしている人はぜひ参考にしてみてください。
1:試験日と申し込みの仕方
2022年の試験日は、2月18日(金)・19日(土)と、8月26日(金)・27日(土)となっており、いずれも2日間の中から希望する日を選択し受験することが可能です。
個人で受験する場合は、受験日前日の23時59分までにオンライン予約サイトから申し込みを完了しておく必要があります。団体経由での一般申し込み、学生やJDLA賛助会員価格で受験する場合は、事前手続きが必要な関係で申し込み期限が1ヶ月ほど短くなりますので注意しましょう。
出典:E資格とは|一般社団法人日本ディープラーニング協会
参照:https://www.jdla.org/certificate/engineer/
2:試験が行われる会場
E資格試験は、ピアソンVUEのテストセンターを利用したオンライン形式の試験となっており、全国にある指定試験会場の中から選択することができます。
予約は先着順で座席数にも限りがあるため、希望会場も希望日もある場合は早めに予約しておくことをおすすめします。
3:受験資格は過去2年以内にJDLA認定プログラムを修了すること
E資格は、JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了していなければ受験することができません。ですが、2021#1から2022#2までは、2020#2の中止に伴い過去2年半以内まで有効となっています。
また、JDLA認定プログラムは2022#2よりシラバスが改訂されますが、改訂前のシラバスに対応したプログラムを終了した人でも試験は受けられます。
E資格が持つ特徴
ここまでE資格の試験概要について説明してきましたが、そもそもE資格とはどのような特徴を持つ資格なのか、わざわざ認定プログラムを修了してまで取るべき資格なのかと悩む人も多いのではないでしょうか。
ここではE資格の大きな特徴である下記2つを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
- エンジニアを対象としたAI資格は世界初
- AI技術を扱える人材の育成を目的として作られた資格
エンジニアを対象としたAI資格は世界初
E資格は、AIのディープラーニングに関する知識やスキルがあることを認定するための資格です。E資格のEがエンジニアを表しているところからも、この資格がエンジニア向けであることがわかります。
AIはそれ自体が比較的新しい技術だったため、技術者の育成や環境設備などが整っていませんでした。そのため2017年にできたE資格は、世界で初めてエンジニアを対象としたAI資格といえます。
AI技術を扱える人材の育成を目的として作られた資格
日本ディープラーニング協会が実施しているディープラーニングの資格として、G検定というものがあります。
ジェネラリスト向けのG検定に受験資格はありませんが、E資格を受験するにはJDLA認定プログラムを受ける必要があります。このことからもわかる通り、E資格はディープラーニングのことを理解し実装できるエンジニアの育成を目的として作られた資格です。
E資格を受験するメリット5つ
E資格にはエンジニア対象のAI資格という特徴がありますが、AIエンジニアになるために必ずしもこの資格が必要だということはありません。それではE資格にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここではE資格を受験するメリットである下記5つを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 転職しやすくなる
- JDLA主催のコミュニティで人脈を作れる
- ディープラーニングで実装できるまでの知識が付く
- 幅広く学習するので不足していた分野の知識を補える
- 名刺にロゴが入る
1:転職しやすくなる
第三次AIブームの火付け役となったディープラーニングへの需要・期待は年々高まってきています。しかし、実装に必要な知識やスキルは専門性が高く、AIエンジニアの数はそう多くありません。
E資格はディープラーニングの実装スキルを有している証明となる数少ない資格の1つであり、歓迎条件として設けている企業もあります。転職時、特に経験の有無を問わない求人で有利に立てるため、十分な取得価値があるといえるでしょう。
2:JDLA主催のコミュニティで人脈を作れる
CDLE(Community of Deep Learning Evangelists)という、JDLAが実施するE資格およびG検定合格者のみが参加できるAIコミュニティがあります。
CDLEは情報交換や交流を目的とした非営利コミュニティですが、ディープラーニングについて知識や経験がある人が集まっています。E資格を取ることで、ディープラーニングの知識を持つ人と繋がることができ、人脈が広がるでしょう。
3:ディープラーニングで実装できるまでの知識が付く
E資格はエンジニアを対象としたディープラーニングに関する資格なだけあって、資格を取得した頃には実装できるまでの知識やスキルが身に付いていることになります。
画像認識や完全自律走行車のようにAIを使ったデータ解析やAIの実装などをしてみたいと考えている人は、ぜひ取得検討をしてみてください。
4:幅広く学習するので不足していた分野の知識を補える
そもそもAIに関する知識を独学で進める場合、難易度は言わずもがな高いことがわかります。E資格の取得にももちろんのことながら、ディープラーニングの知識だけでなく応用数学や開発・運用環境など幅広い知識が必要です。
しかし、E資格試験であればシラバスに沿って体系的に学ぶことができるため、E資格を取得する過程で自ずと不足していた分野の知識を補うことができます。
5:名刺にロゴが入る
E資格合格者にはJDLAより年号つきのロゴが配布されます。ロゴを名刺に入れることでAI関連が気になる人への印象付けになるだけでなく、E資格とはどういうものなのかなど様々な話題で興味を引くことも可能となるでしょう。
ちなみに、ディープラーニングは日々進化している技術であり、E資格試験はそうした技術を実装する能力を持つ人材であると証明するものでもあるため、現状で年号表記のないロゴはありません。
E資格を受験するデメリット3つ
E資格には、転職で有利になることや幅広い知識を体系的に学ぶことができるなど様々なメリットがありました。しかし、何事にも必ずデメリットは存在します。
ここではE資格に関するデメリットである下記3つを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 受験料が高額であること
- 難易度が高いこと
- 勉強対策が難しい
1:受験料が高額であること
E資格は個人の場合、受験料が33,000円(税込)、学生割引でも22,000円(税込)、JDLA賛助会員でも27,500円(税込)かかります。
同じJDLAが実施しているG検定の個人と比較しても約20,000円違うこと、受験料にプラスしてJDLA認定プログラムの受講費を支払わなければならないことも考えると、受験費用が高額であるといえるでしょう。
出典:E資格とは|一般社団法人日本ディープラーニング協会
参照:https://www.jdla.org/certificate/engineer/
2:難易度が高いこと
これまでのE資格合格者の割合は約70%前後となっています。比較的新しい資格であり受験者数は年々増えていることを考慮しても、JDLA認定プログラムを修了してなお、最新の2021#2試験でさえ合格者が8割に満たないことは難易度の高さを表しているといえます。
応用情報技術者試験かそれ以上に難しいとの意見もあるほどの難易度ですから、JDLA認定プログラムでどこまで理解を深められるかはカギとなるでしょう。
3:勉強対策が難しい
E資格は、試験会場にて設問や解答内容を第三者に開示しないというNDA(機密保持契約)への同意をしなければなりません。
また、資格取得には応用数学やディープラーニング、開発・運用環境と幅広い知識が必要になります。そのため、E資格には過去問がなく、また幅広い試験範囲をカバーするにはより多くの勉強時間を確保しなければならないため、勉強対策が難しいです。
E資格への勉強対策
E資格は前述した通り過去問もなく合格点も公開されていないために対策の立てようがなく、独学で合格することは困難です。その代わりに、E資格には受験資格でもあるJDLA認定プログラムの講座に沿って勉強することで効率よく学んでいくことが可能です。
JDLAから認定プログラムとみなされたE資格用講座の事業者は、E資格の最新シラバス内容を網羅できているかなどを審査されたうえで認定されています。上手く活用しましょう。
E資格の取得に向いている人
AI技術者はまだ少ないため、ディープラーニングの実装スキルがあることを証明してキャリアアップしたいエンジニアの人はE資格の取得に向いているといえます。基礎知識を活かしやすいため、未経験よりは抵抗なく学ぶことができるでしょう。
また、未経験でもAIエンジニアを目指そうと考えている人は、スキル証明としてE資格は欠かせないものであると考えておくとよいでしょう。
E資格への対策におすすめの参考書4選
E資格は幅広く専門的な知識が必要となるため難易度が高く、JDLA認定プログラムで学ぶにも基礎知識があるのとないのでは理解に大きな差が生まれます。とはいえ、むやみに事前学習をするのはあまり効率的な勉強方法とはいえません。
ここではE資格への対策におすすめの参考書4つを紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
1:深層学習 (機械学習プロフェッショナルシリーズ)
「深層学習(機械学習プロフェッショナルシリーズ)」は2015年に講談社が出版している参考書です。トップ研究者が基礎的なことから自己符号化器、CNNなど様々な内容を語り口調で体系的に解説したものとなっています。
機械学習プロフェッショナルシリーズ自体がデータサイエンス分野へ進む大学生や大学院生も対象としているため、比較的理解しやすい参考書であるといえます。
2:ゼロから作るDeep Learning
「ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装」は2016年にオライリージャパンが出版している参考書です。この参考書では、ディープラーニングの知識を初歩から実践的応用まで学ぶことができます。
実際にプログラムを作りながら読むことを前提としていて、ソースコードを見ながらあるいは書きながら学ぶことができるので、より深く理解できる一冊です。
ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装
3:ゼロから作るDeep Learning2
「ゼロから作るDeep Learning2 ―自然言語処理編」は2018年にオライリージャパンが出版したゼロから作るDeep Learningの続編となる参考書です。この参考書では、特にディープラーニングによる自然言語処理や時系列データ処理に焦点を当てています。
ゼロから作るDeep Learningと合わせて読むことで、ディープラーニングを実装レベルでマスターするということも夢ではなくなるでしょう。
4:人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの
「人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの」は2015年にKADOKAWAの中継出版が出版した参考書です。人工知能学会で編集委員長・倫理委員長なども歴任してきた研究者がAIの歴史やディープラーニングなどについて綴った本となっています。
AIには何ができて何ができないのか、人はそれをどう利用してきたのかなど、AIに対する根本的な興味や理解、学習意欲をかきたてる一冊です。
E資格の現在と今後の需要3つ
第三次AIブームと呼ばれるような時代に突入して、画像や文字の自動識別、音声アシスタント、最近では完全自律走行技術を搭載した、いわゆる自動運転車が販売されるようになりました。このように、AIはどんどんと日常化してきています。
ここではそんなAIに関する資格であるE資格の現在と今後の需要について3つ紹介していきますので、参考にしてください。
- AI人材の不足により貴重な存在になっている
- AIスキルはニーズが減ることはないので取得すべき
- AI技術で実現可能な社会になるため需要が増える
1:AI人材の不足により貴重な存在になっている
世界だけでなく、国内だけで見ても日本のAI人材はかなり不足しています。経済産業省によると、このままAI需要の伸びが続いた場合AI人材は2025年で8.8万人、2030年には12.4万人が不足することが予想されています。
人材不足が加速していく社会では、AI人材の貴重性は明らかです。
>> 未経験からAIエンジニアを目指すには?ステップや必要なスキルについて紹介
出典:IT人材需給に関する調査(概要)|経済産業省
参照:https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/index.html#jinzaijukyuu
2:AIスキルはニーズが減ることはないので取得すべき
AIの需要が高まる世の中において、当然AIの実装スキルを持った人材のニーズは減ることがありません。AIによってプログラムを開発するだけでなく、作業の効率化なども図れるため、どの業界もAIスキルを求めているのです。
前述した通り、人材不足が加速すると予想されているくらいAIに対する需要は高く減ることがないため、E資格は取得しておくべき資格であるといえます。
>> AIを学習できるおすすめのスクール13選|選ぶ際の6つのポイントも紹介
3:AI技術で実現可能な社会になるため需要が増える
ディープラーニングは電気やインターネット同様、時代を変える技術です。
自動運転車、会話できるようになった音声アシスタント、画像や音声認識など、未来の技術だと思われていたことがAIにより、次々と実現されてきています。これまでの技術ではできなかったことがAIにより実現可能となる社会において、その需要が高くなることは明らかでしょう。
この技術に必要なものこそディープラーニングの知識を持った人材なのです。
E資格と関連する資格3選
ここまでE資格のことやその需要、おすすめの参考書などを紹介してきましたが、他にもE資格と関連する資格がいくつかあります。E資格とあわせて取得の検討をするべきかどうか迷われている人もいるのではないでしょうか。
ここでは最後にE資格と関連する資格3つを紹介していきます。
1:Pythonエンジニア認定試験
PythonはAIやデータサイエンスにおいてよく使用されがちな言語です。そのため、Pythonに関する知識は多いに越したことはありません。
Pythonエンジニア認定試験はPythonの専門知識を評価する試験であり、こうした知識がなければE資格を取得することも難しいでしょう。エンジニア認定基礎試験やエンジニア認定データ分析試験などがありますので、E試験の勉強ついでに取得してみてはいかがでしょうか。
2:G検定
度々話題にも上がったG検定は、JDLAが実施しているディープラーニングに関する資格です。E資格との違いは、ジェネラリスト向けの資格でありディープラーニングを事業活用できる人材の育成を目的としている点です。
ディープラーニングの基礎知識を持ち、適切な活用方針を決定して事業活用できるかを検定するという内容なので、E資格よりもハードルが低く取得しやすい資格であるといえます。
3:画像処理エンジニア検定
画像処理技術にはディープラーニングが密接に関わっています。そのため、E資格を取得予定で画像処理関連の仕事に興味がある人は、画像処理エンジニア検定もあわせて取得することをおすすめします。
画像処理エンジニア検定には基礎知識を問うベーシックと、知識をソフトやハード、システム開発に応用できる能力を測るエキスパートの2種類があります。エンジニア等を目指すならば、エキスパートの方を取得することになるでしょう。
>> 画像処理エンジニア検定の難易度と出題範囲は?取得するメリットや対策も紹介
E資格の詳細や勉強方法を把握しよう
E資格はディープラーニングに関するエンジニア向けの資格です。
ぜひ本記事で紹介したE資格の試験概要やメリット・デメリット、現在と今後の需要などを参考にE資格を取得して、将来性の高いAIエンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。
【著者】
東京ITカレッジで講師をしています。
Java 大好き、どちらかというと Web アプリケーションよりもクライアントアプリケーションを好みます。でも、コンテナ化は好きです。Workteria(旧 Works)ではみなさまのお役に立つ情報を発信しています。
「Workteria」「東京ITカレッジ」をご紹介いただきました!
正社員/フリーランスの方でこのようなお悩みありませんか?
- 自分に合う案件を定期的に紹介してもらいたい
- 週2、リモートワークなど自由な働き方をしてみたい
- 面倒な案件探し・契約周りは任せて仕事に集中したい
そのような方はぜひ、Workteriaサイトをご利用ください!
定期的にご本人に合う高額案件を紹介
リモートワークなど自由な働き方ができる案件多数
専属エージェントが契約や請求をトータルサポート