【Excel】IF関数の代わりにVLOOKUP関数を使った条件分岐のやり方。

『東京ITカレッジ』こんにちは、新人エンジニアの田口です。

今回は具体的な例を用いてVLOOKUP関数の活用場面を見ていきます。

主に以下の内容について解説します。

・条件分岐処理において、IF関数を使うよりもVLOOKUP関数が優れている場合

説明にあたって、以下の事柄について知識があることを前提とします。

・IF関数の知識

・VLOOKUP関数の基本的な書式

・引数など関数に関わる用語

・相対参照、絶対参照の違い

本文中でわからないことがあった場合は以下の記事をご覧ください。

【Excel】関数入門｜数値と文字列の違いや、代表的な関数について解説

【Excel】大きな表からデータを転記・検索する！VLOOKUP関数の使い方

【Excel(一般)】コピーで参照がずれてしまう時の対処砲 － 絶対参照と相対参照について

【Excel】自動でセルを判定！条件分岐を行うIF関数の使い方

IF関数ではうまくいかないときに・・・　VLOOKUP関数で行う条件分岐

条件分岐といえばIF関数ですが、VLOOKUP関数で求めた方がうまくいくこともあります。

それは、「AまたはB、またはCの場合はXを、DまたはEの場合はYを表示する」のように条件がいくつも存在するケースです。

実例：取引先に応じた担当者を表示する

それでは実際に見ていきます。

ここでは以下の売り上げ明細シートの担当者欄を表示する方法を考えます。

入力ミスを無くすため数式で対応したいところです。

IF関数で考えた場合

条件は以下のようになります。

取引先が田中製菓、鈴木システムの場合、担当者は松本

取引先が田中乳業、テクノの場合、担当者は本田

取引先がブイルック、システムの場合、担当者は上原

取引先が山田運送、山田工業の場合、担当者は斎藤

取引先が森本、エクセルの場合、担当者は本田

行いたい処理は取引先に応じた担当者を表示する条件分岐なため、定石としてはIF関数が考えられます。

しかしこれを実際にIF関数で組んでみると・・・

=IF(OR(C3=担当シート!B3,C3=担当シート!B4),担当シート!C3,IF(OR(C3=担当シート!B5,C3=担当シート!B6),担当シート!C5,IF(OR・・・

と、とんでもなく複雑な式になってしまいます。担当者や取引先が増えれば増えるほど数式も長くなってしまうため、とてもではありませんが実用には足りません。

VLOOKUP関数で考える

今回のように「「A=〇」または「A=△」または「A=□」・・・の時は●を表示する」といった「=」で判定する条件が何度も続く場合は、IF関数ではなくVLOOKUP関数を使うと数式が簡単になります。

今回の目的は「取引先に応じた担当者を表示する」でした。これをVLOOKUPの条件に当てはめてみます。

検索値　：取引先を

範囲　　：担当シートの表から探して

列　　　：対応する担当者を表示する

検索方法：完全一致検索(FALSE)

これを数式化してデータを処理します。

=VLOOKUP(C3,担当シート!$B$3:$C$12,2,FALSE)

IF関数を使った時と違い、数式が極めて簡潔になりました。

このように、IF関数で難しい処理はVLOOKUP関数を使うと簡単に解決できることがあります。

その他の活用例

VLOOKUP関数の様々な使い方について解説しています。

【Excel】VLOOKUP関数で、検索値に対応する二つの値を表示させる方法

【Excel】VLOOKUP関数で「TRUE」を使って近似値検索を行うパターンの動きを確認する