CTOとは?最高技術責任者という役割の意味やCIOやCEOとの違いも解説
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日本語で最高技術責任者といわれるCTOとは?
「CTO」とは、企業の開発・技術領域における最高技術責任者のことです。「C:Chief 」「T:TechnologyまたはTechnical」「O:Officer」の頭文字からきています。
アメリカ由来の役職であるため日本では、はっきりとした立ち位置が定められていません。日本の企業は、開発部長や技術部長のポストをCTOとして扱います。
CTOの役職は、外資系やIT関連企業を中心に日本国内で広まりつつあります。
企業によって異なるCTOの責任領域
CTOの責任領域は、会社の規模によって異なります。ここでは、CTOの責任領域の違いを、大企業と中小企業で比較していきましょう。
まず大企業では、企業役員として経営戦略を決定したり、あるいは開発部門のトップとして現場を統率したりと、CTOの責任領域は広くなります。
一方で中小企業におけるCTOの責任領域は、開発現場でのタスクになります。具体的には、開発プロジェクトのマネジメントや新しい技術の開発などです。
大企業のCTOは経営陣の一員としての能力が必要になり、一方で中小企業のCTOは、現場でのタスクを遂行する能力の高さを求められます。
CTOの4つの役割と仕事内容
CTOの役割と仕事内容はおもに4つあります。最高責任者としての技術面での意思決定・経営戦略の方針策定・チームマネジメント・人材の育成や発掘です。
この項目では、CTOのおもな仕事内容と役割を具体的にご紹介します。
1:技術に関する意思決定に責任を持つ
開発分野の最高責任者として、CTOは技術面の意思決定に責任を負っています。たとえば企業が目標達成するための技術運用の決定権はCTOが持っています。
企業にとって最善策となる意思決定をできるように、CTOは日々の市場動向の確認や開発現場の現状を把握しなければなりません。
技術に関する意志決定は企業の利益に直結するため、CTOには決断力と責任感が求められます。
2:技術面から経営戦略や方針の策定を行う
CTOは技術面から経営戦略や方針の策定を行います。具体的な策定は、技術開発の企画・立案や最新技術の導入などです。
より良い経営戦略の策定を行うためには、効果的な技術の活用方法を見定めなければなりません。企業の目指すビジョンを実現させることが、経営陣の一員であるCTOの役割です。
3:プロジェクトの管理やマネジメントを行う
規模の小さい中小企業では、CTOがプロジェクトの管理やマネジメントを行います。
最高責任者として開発現場の統括、プロジェクトに関わる社員のマネジメント、業務の軌道修正などもCTOの役割です。
さまざまなタスク管理能力が求められるCTOは、プロジェクトを成功させるためのキーパーソンといえます。
4:エンジニアの採用や教育を行う
エンジニアの採用や教育もCTOの役割になります。
たとえばCTOが技術戦略を策定した場合、プロジェクトにどのような人材を集めるべきか、CTOがもっとも理解しているでしょう。
そのため、CTOがプロジェクトを直接指揮する中小企業では、CTOがエンジニアの採用や教育を行うことで、より質の高いプロジェクトチームを組めます。
CTOは人材の採用や教育に適した役職といえます。
CTOになるために必要な5つのスキル
技術面のリーダーであり経営陣の一員でもあるCTOは、多面的なスキルを必要とします。たとえば、技術的な知識や経験は必須のスキルです。そのほかにもタスク管理能力やリーダーシップなどマルチな能力を求められます。
この項目では、CTOになるために必要なスキルを具体的に5つご紹介します。
1:高い技術力と知識
高い技術力と豊富な知識は、最高技術責任者として欠かせないスキルです。高い技術力は現場での経験によって培われます。
そのためCTOになるには、現場での豊富な経験が必要です。また現場を統括するCTOは、多面的な技術と知識を身に付けなければなりません。
たとえば、商品の開発以外にも商品の運用、リリースなども行います。このようにCTOには、技術の運用・リリースなどマルチな能力が求められます。
2:事前の想定力と瞬発力
高い技術力と知識だけではCTOは務まりません。CTOには開発した技術を運用することも求められます。技術を運用する際には、コストや納期、不確定要素などの問題を解決しなければなりません。
精度の高い予測でコストを削減し、納期を厳守します。また、急なトラブルなどの不確定要素に対応するための、瞬間的な対応力も必要です。
このようにCTOには、事前の想定力と想定外の事態に対応する瞬発力が求められます。
3:柔軟性のある思考力
上手くいっていない経営戦略やプロジェクトの状況を打開するためには、固定観念に縛られない柔軟な発想力が必要です。
たとえば、いままで誰も試したことがないアイディアによって、プロジェクトの問題を解消できることがあります。
とくにプロジェクトや経営戦略の意思決定権を持つCTOには、常識に縛られない自由な発想力が必要です。
4:会社を動かす経営視点とマネジメント力
企業の利益を生み出す経営視点と、円滑にプロジェクトを進めるマネジメント能力も、CTOには求められます。
企業が商品や技術を開発する場合、はじめにCTOが利益を最大化できる企業戦略を選択し、次にその戦略に沿い、CTOの指揮するプロジェクトチームが商品や技術を開発します。
このようにCTOには、利益を生み出す経営視点と、開発分野でのマネジメント力の両方が求められるでしょう。
5:社員をまとめるリーダーシップとコミュニケーション能力
CTOには、プロジェクトをまとめ上げるリーダーシップとコミュニケーション力も必要です。
チームを率いるには、技術力のほかにリーダーとしての人間性も重要です。人間として信頼されなければリーダーとしての統率力は発揮されません。
また社員とコミュニケーションを図り現状を把握し、社員のパフォーマンスを最大限発揮できる環境を整えることもCTOの役割です。
CTOと社員がコミュニケーションを図ることで、お互いの信頼関係は深まります。そして、信頼関係が築けたチームのパフォーマンスは向上します。
チームを率いる統率力と、部下との信頼を築くためのコミュニケーション力は、CTOに必須のスキルです。
>> エンジニアの上手なコミュニケーションの取り方14選|必要とされる要素とは
CTOになる3つの方法
ここまでは、CTOになるための能力をご紹介してきました。実際にCTOになるにはどのような方法があるのでしょうか。この項目では、CTOになるための方法を3つご紹介します。
1:現在働いている企業で昇進を目指す
CTOのポストがある企業では、昇進してCTOを目指せます。ただし現在の役職で経験を積み、成果を上げるだけではCTOにはなれません。
なぜならCTOには経営陣としての役割があるからです。CTOになるためには、技術力やマネジメントスキルのほか、社会人としての高い教養やビジネスマナーを必要とします。
CTOへの昇進を目指す人は、技術力とマネジメント力、さらには人間力を磨きましょう。
2:起業する
CTOの役職がない企業で働いていたり、昇進の可能性が少なかったりする場合には起業してCTOのポストに就く方法もあります。
会社を起業することに、やりがいや楽しさを感じる人は多いでしょう。しかし将来性に不透明な部分が多く安定性にも欠ける面もあります。
新しい会社を立ち上げてCTOの役職に就くことは、リスクのあることだと認識しておきましょう。
3:CTOの求人を探して応募する
技術力がありマネジメント能力があれば、CTOの求人を探している企業に転職する方法もあります。
ただしCTOとしての経験がない人を、いきなりCTOの役職にする企業はほとんどありません。まずはCTOの候補生として転職し、その企業で経験や実績を積んだあとCTOのポストに就きます。
能力さえあれば、転職してCTOのポストに就くことも不可能ではありません。
CTOを目指す上で注意すべきこと
大企業ではほとんどの場合、CTOは役員扱いになります。役員は労働基準法の対象外となるため、労災や解雇規定、雇用保険の適用外です。
そのほかにも一般的な社員に適用される就業規則は適用されません。代わりにCTOには役員規程が適用されます。役員規程には時間外労働や定時などは定められておらず、業務時間が不規則であったり、長時間労働であったりするケースも考えられます。
CTOを目指す際には、労働基準法が適用外であるなどのリスクを考慮しておきましょう。
出典:第九条|e-Gov法令検索
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=322AC0000000049_20200401_502AC0000000013&keyword=%E5%8A%B4%E5%83%8D%E5%9F%BA%E6%BA%96%E6%B3%95
日本で浸透しつつあるCTOの将来
IT業界では、豊富な知識と高い技術力を持ったCTOは年々増えてきています。なぜならインターネットが普及した現代では、IT技術の進化のスピードが早く、多くの企業でテクニカルな人材を必要としているからです。
そのため、今後はより多くの企業でCTOのポストが作られると予想されます。
今後は、一人で複数の企業のCTOを請け負う社外CTOや、CTOを育成する仕事など、CTOの働き方はバラエティーに富んだものになっていくでしょう。
CTOと一緒に覚えておきたい4つの役職
ビジネスの世界では、CTOのほかにも「CEO」「CFO」「COO」「CIO」などの役職があります。このような役職が浸透してきた現在では、使う頻度が多い用語です。
似たような略語なので、ここで一回整理しておくとよいでしょう。この項目では、CTOと一緒に覚えておきたい4つの役職についてご紹介します。
1:最高経営責任者である「CEO」
「CEO」とは「C:Chief 」「E:Executive 」「O:Officer」の頭文字から取った略語です。日本において「CEO」は、おもに代表取締役や会長、経営責任者、社長など幅広い意味で使われています。
アメリカ企業での「CEO」は、企業の経営方針を決める立場である「業務執行役員のトップ」とした位置付けです。
日本の場合は、大きな枠組みでCEOを「最高経営責任者」と考えられています。
2:最高財務責任者である「CFO」
CFOとは「C:Chief」「F: Financial」「O: Officer」の略語です。日本語訳では「最高財務責任者」となります。
その名の通り財務分野のトップとして、資金調達や企業の財政管理、投資戦略の決定などを行うのが「CFO」です。
企業での立ち位置は、企業の総責任者である「CEO」に次ぐナンバー2のポジションになります。
3:最高執行責任者である「COO」
COOとは「C:Chief 」「O:Operating」「O: Officer」の略語で、最高執行責任者のことを指します。
前述した「CFO」と並び企業のナンバー2としての立ち位置になり、「CEO」の方針に沿って業務を執行する役職です。
4:最高情報責任者である「CIO」
「CIO」とは「C:Chief 」「I:Information」「O: Officer」の略語で、日本語では「最高情報責任者」と訳されます。
>> CIOの意味や役割を解説|エンジニアからキャリアパスする際のポイント
「CIO」の立場は、企業内の情報システムに関する業務の責任者で、基本的には役員クラスの人が「CIO」の役職に就きます。
CTOとCIOやCEOの違いを理解しよう
「CTO」は日本でも徐々に広まってきているアメリカ由来の役職です。日本では開発分野における総責任者として、技術力・マネジメント力などのスキルのほかに、社会人としての高い資質も必要です。
また「CEO」や「CIO」などアメリカ由来の役職も、日本の企業に浸透しはじめています。
IT業界ではこのような役職が広まってきているため、役職の違いを理解しておくことがビジネスマンとして大切です。それぞれの違いを理解して、ビジネスの現場で活用しましょう。
【著者】
東京ITカレッジで講師をしています。
Java 大好き、どちらかというと Web アプリケーションよりもクライアントアプリケーションを好みます。でも、コンテナ化は好きです。Workteria(旧 Works)ではみなさまのお役に立つ情報を発信しています。
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