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SIerの種類と仕事内容7つ|依頼方法やSESとの違いについても紹介

  • 公開日:2021-08-31 19:22:52
  • 最終更新日:2022-03-07 11:21:19
SIerの種類と仕事内容7つ|依頼方法やSESとの違いについても紹介

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SIerとは何か

青いビル

SIerとは「システムインテグレーター」のことで、システム開発に関連したすべての業務を行っている企業のことです。SIerの「SI」とは「システムインテグレーション」のことで、システム開発や運用を請け負う事業のことを指します。


SIerはこのシステムインテグレーションに「er」をつけた造語で、クライアントのニーズを満たすためのソフトウェア開発や運用などを行う日本独自のサービスを行っている企業だと言えます。

SIerとSESの違い

SESとは「System Engineering Service」を略した言葉で、準委任契約によってシステム開発の技術を提供することを指します。また、SES契約をメインに行っているIT企業のことをSESと呼ぶケースもあります。


一方、SIerはシステム開発にまつわるすべての業務を行っている企業のことなので、SIerにSES企業のエンジニアが常駐して仕事を行うケースもあります。

SIerの種類5つ

画面に緑色の枠が表示されている画像

SIerとひとくちに言っても、企業としての成り立ちや業務の特徴によって「コンサル系」「独立系」「ユーザー系」「外資系」「メーカー系」という5つの種類に分けることができるでしょう。

>> SIerの企業11社の売上と年収を紹介|構造や選び方もあわせて紹介


それぞれどのような違いがあるのか知っておくことで、SIerへの業務委託をする場合や転職を検討する場合の参考になることが期待できます。


ここではSIerの種類5つを紹介していきます。どのような特徴があるのか参考にしてみてください。

1:企画や定義などを行うコンサル系

コンサル系のSIerはクライアントのコンサルティング業務を行っているSIerです。主に企画の提案や要件定義などを行っており、技術力ではなく経営戦略に強みを持ちます。


そのため、基本的にはシステム開発における上流工程を担当しており、実際の開発業務に携わる機会は少ないでしょう。

2:親会社のない独立系

独立系のSIerは特定の親会社を持たないSIerです。後述するメーカー系やユーザー系SIerは親企業から独立する形で設立されていますが、独立系は親会社を持っていないという特徴があります。


そのため、メーカー系やユーザー系ではないSIerの多くが独立系となっていると言えます。

3:単体独立のユーザー系

ユーザー系のSIerは一般企業から独立したSIerです。ユーザー系はもともと銀行や保険会社などの企業のシステム開発部門が独立する形で設立されたSIerを指します。


業務としては基本的には親会社のシステム開発を行うため、親会社の業界や業務に関する知識も求められるでしょう。

4:海外中心の外資系

外資系のSIerは海外を中心に事業展開を行うSIerです。SIerは日本独自の言葉ですが、有名なグローバル企業の中には、外資系SIerと呼べる大企業があります。

5:PC企業から独立したメーカー系

メーカー系のSIerはパソコンメーカーなどのPC企業から独立したSIerです。メーカー系はPC企業の情報処理部門やシステム開発部門などが独立する形で設立されたSIerを指します。


メーカー系SIerも親会社やグループ会社の下請けとしてシステム開発を行うケースが多いと言えますが、自社で仕事を受注するケースもあるでしょう。

SIerの仕事内容7つ

机の上の仕事道具

SIerの仕事はクライアントのシステム開発にまつわるすべての業務です。しかしシステム開発と言っても対象が広いため、具体的にどのような仕事を行っているのかイメージできないという方も多いでしょう。


ここではSIerの仕事内容7つを紹介します。

1:システムの保守管理及び運用

SIerは完成したシステムの保守管理や運用業務を行っています。システムの企画や設計、開発までがSIerの仕事ではありません。システムが完成して稼働したあとは、安定的に運用できるような保守管理や運用業務を行います。


たとえば実際に使い始めてから見つかった問題点を修正してシステムをアップデートしたり、トラブルが発生した際にはいち早く原因究明とシステムの復旧を行ったりするでしょう。

2:サーバー・データベースの構築

SIerはサーバーやデータベースを構築します。サーバーやデータベースなどのITインフラは、企業でシステムを利用する場合に必要となるものと言えます。


たとえば、社内で使用する人事データベースや、顧客を登録する営業データベースなどが必要になるケースもあるでしょう。SIerではこのような目的に合わせたデータベースの設計、構築を行っています。

3:ホームページ構築

SIerは顧客である企業のホームページやECサイトなどの構築を行います。クライアント企業が自社内部で使用するようなシステムやデータベースだけでなく、ホームページやECサイトなどのエンドユーザー向けのシステム、さらに連動する流通システムの開発なども行っています。


特にBtoC企業の場合はこのような顧客向けのシステムは自社の事業に大きな影響を与えるため、重要度も高いと言えるでしょう。

4:アプリケーション開発

SIerはアプリケーション開発を行います。Webアプリケーションだけでなく、iPhoneやAndroid専用のアプリケーション開発も行います。


同じようにアプリケーションと呼ばれていても、WebアプリなのかiPhone用アプリなのかAndroid用アプリなのかによって、必要となるプログラミング言語やスキルは異なります。

5:ハードウェア用のシステム開発

SIerではハードウェア用の組み込み系システムの開発も行います。ハードウェアには携帯電話や自動車、エアコンや冷蔵庫、電子レンジなどの家電までさまざまなものがあり、ハードウェアのスペックによって容量や消費電力などの制限が存在します。


そのため、一般的なITシステム開発と違い、ハードウェア用のシステム開発にはハードウェアに関する詳細な知識やC、C++やJavaなどプログラミングスキルが求められるでしょう。

6:システムの設計開発

SIerでは基幹システムや業務システムなどの設計・開発を行います。IT技術が発展、普及した現代では、業務で何らかのシステムを利用している企業がほとんどでしょう。


しかし自社でシステム開発ができるケースは少ないと言えるため、SIerではこのようなクライアントが自社で利用する基幹システム、業務システムなどの設計から開発までを担っています。


また、システム単体で開発するだけでなく、クライアントが社内で利用する人事システムや生産システム、会計システム、営業システムなどさまざまなシステムを統合、連携したERPの開発を行うケースもあるでしょう。


特に大企業の場合は、これらのシステムを包括的に開発するケースの方が多いと言えます。

7:ソフトウェアの販売

SIerではクライアント企業から発注を受けた開発業務を行うだけでなく、自社でパッケージソフトウェアの開発、販売を行うケースもあります。


パッケージソフトウェアとは量販店などの店頭で販売されているようなソフトウェアや、インターネット上で販売されており、インストールして使用するような市販のソフトウェアを指します。

SIerについてポイント6つ

ポイントを説明している人の手

ここまでSIerの種類や仕事内容などについて解説してきましたが、他にもSIerを理解する上でいくつか知っておかなければいけないポイントがあります。ここでは最後に、SIerについてポイント6つを紹介していきます。

1:SESとの違いについて

前述したとおり、SESは客先やグループ会社に常駐して技術力を提供する準委任契約や、SESによる事業を行っている企業を指します。


一方、SIerはシステム開発に関連したさまざまな業務を行っている企業を指すため、どちらもIT業界でシステム開発を行っている企業だと言えるでしょう。


ただし、SIerがシステム開発自体を業務にしているのに対して、SES企業の場合はエンジニアの技術力を提供することが業務であるという違いがあります。

2:SIerの需要と将来性

SIerでは元請けが下請けのSIerに仕事を委託する多重下請け構造などの問題点があることから、将来性には期待できないと言われています。


多重下請け構造では下請け、孫請けになるほどスケジュールが厳しく給与も少なくなっていくため、特に下層のSIerは将来性が厳しいと言えるでしょう。


また、近年ではシステムを構築するのではなくクラウドサービスを利用する企業が増えてきたことから、SIerの需要も減ってきているでしょう。

3:業界の競争力

IT業界は競争が激しいため、SIerとして業界で生き残るためにはクライアントのニーズを実現するための技術力が必須になるでしょう。


特にクライアントの目線で使いやすさを意識したり、IoTなどの最先端技術を提供できるようになることで、業界で生き残れる競争力をつけていくことが期待できると言えます。

4:SIerの問題点とは

SIerには多重請け構造や時間外労働などの問題点があると言えます。前述のとおりSIerにはクライアントから直接仕事を受ける元請けと、元請けから仕事を受ける下請け、孫請けなどのSIerが存在しています。


このような多重下請け構造になっていることから、下請けになるほど仕事量が多く給与も少なくなっていくという問題があるでしょう。

5:SIerのおすすめ企業

SIerの中でのおすすめ企業としては、メーカー系SIerの富士通が業界最大規模となっているため、将来性も安定していると言えるでしょう。


また、年収面では野村證券グループのユーザー系SIerである野村総合研究所がトップとなっており、経営地盤が安定していると言えるため、おすすめでしょう。

>> SIerの企業11社の売上と年収を紹介|構造や選び方もあわせて紹介


6:SIerの依頼方法

SIerに仕事を依頼する場合は、SIer企業を探せるマッチングサイトなどを利用するのがおすすめと言えます。SIer企業に関する知識がなくても、専門サイトを利用すれば複数のSIerを比較して、予算や地域などを絞り込んだ上で検討することができるでしょう。

SIerの種類や仕事内容を知って今後の活動に役立てよう

やる気に満ちている人

SIerとは外部企業のシステム開発に関するすべての業務を請け負うIT企業です。


ぜひ本記事で紹介したSIerの種類やSIerの仕事内容、SIerについてのポイントなどを参考に、SIerについて理解を深めてビジネスにも活かしてみてください。


【著者】

【記事監修】山崎 裕(東京ITカレッジ講師)

東京ITカレッジで講師をしています。

Java 大好き、どちらかというと Web アプリケーションよりもクライアントアプリケーションを好みます。でも、コンテナ化は好きです。

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