SIerの企業11社の売上と年収を紹介|構造や選び方もあわせて紹介
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SIerを含むIT企業とは?
SIerを含むIT企業とは『情報サービス業』を行う企業を指し、富士通やNEC、NTTデータなどの企業が該当します。
IT業界は成長を続けている業界です。そのため、将来を見据えて成長している業界で仕事がしたい、自身の市場価値を高めたいという人も多いでしょう。
>> SIer(エスアイヤー)の仕事内容とは?求められる能力についても詳しく解説
この記事では、SIer企業について紹介しますので興味のある方は参考にしてください。
SIerとSESの違いとは?
SIerとSESはどちらも似たような企業やサービスとされています。基本的にはどちらも業務内容が非常に似ていますが、大きな違いが1つあります。
SIerとSESの違いは『システム導入や開発が目的なのか、人材が足りないためエンジニアを雇うのが目的なのか』という部分です。
SIerは、システム導入からその後の保守まで、システムに関するすべての業務を請け負います。そのため、システム導入に自社社員の起用を考えていない企業は、SIerを利用します。
一方SESは、システムを導入するにあたって、企業に足りないエンジニアを一定期間雇い入れることが目的です。システム導入後の運用を自社の社員で行うことを目的としている企業は、SESを利用します。
SIerとは?
『SIer』とは『System Integrator(システムインテグレーター)』の略称であり、システム開発や運用を請け負う企業のことを指します。
また、SIerのことを『システムベンダー』や『ITベンダー』と呼ぶ企業やエンジニアもいます。これらの言葉はすべてSIerを指していることを覚えておきましょう。
>> SIerの種類と仕事内容7つ|依頼方法やSESとの違いについても紹介
SIer業界の構造とは
SIer業界を理解する上で、SIerの業界構造は多数の下請けからなるピラミッド構造であることは押さえておきましょう。
また、ピラミッド構造の下部に行けば行くほど、マージンが発生するため報酬が低くなり、待遇も悪くなります。SIer業界を選ぶ際には、その企業がピラミッド構造のどの位置に属しているのか確認することが大切です。
SIerの企業の分類4つ
SIerにはさまざまな企業があり、それぞれに得意分野があります。その中でも、SIerの企業は4つに分類することができ、それぞれ「メーカー系SIer」「ユーザー系SIer」「独立系SIer」「外資系SIer」と呼ばれています。
ここでは、各SIerの特徴や業務領域について。紹介します。
- メーカー系SIer
- ユーザー系SIer
- 独立系SIer
- 外資系SIer
1:メーカー系SIer
メーカー系SIerは、NECソリューションイノベーターや富士通エフ・アイ・ピーなど、ハードウェアを製造しているメーカーの情報システム事業部を指します。
メーカー系SIerの企業とは、それらの事業部が親会社から独立または分社してできた企業のことです。親会社のハードウェアと組み合わせたシステム開発や、実現するための機能や性能の提案などトータルサポートを得意としています。
2:ユーザー系SIer
ユーザー系SIerは、親会社が商社や金融、製造系企業などでありそれらの企業のシステム事業を行う企業を指します。具体的な企業として、新日鉄住金ソリューションズやJRシステムなどが挙げられます。
ユーザー系SIer企業の特徴としては、親会社やグループ会社などに向けてシステム開発やソリューションの提案を行います。また、ソリューションの提案などを行う業界や企業がメーカー系SIerに比べて絞られるのが特徴です。
3:独立系SIer
独立系SIerの企業は、他のSIerとは異なり、親会社を持たずに独自経営でシステム開発を行います。メーカー系SIerやユーザー系SIerなどで活躍してきた社員が、新たに起業したケースが多いのも特徴の1つです。
そのため、独立系SIer企業はさまざまな業界や企業がシステム開発の対象となります。親会社やグループ会社にとらわれないシステム開発の提案が可能となります。具体的な企業として、富士ソフトやTISなどが挙げられます。
4:外資系SIer
外資系SIerは、グローバル市場で活躍する海外の企業を指し、その中でも日本法人が存在するような企業となります。具体的な企業としてIBMやOracle、SAPなどが挙げられます。
主な特徴として、海外で展開しているシステムなどを日本でも展開するために提案やコンサルティングを行います。親会社が海外企業のため、その他のSIer企業と異なり企業が起点としている国に影響を受けるのも特徴です。
SIerの企業11社の売上と年収
SIerの企業として『メーカー系SIer』『ユーザー系SIer』『独立系SIer』『外資系SIer』の4つに分類されることが分かりましたが、実際に存在するSIer企業はそれぞれどのように分類されるのでしょうか。
>> SIerの平均年収や収入アップのための方法|年齢別や企業別などから紹介
ここでは、具体的なSIerの企業11社の企業理念やSIer企業としての分類に加え、それぞれの売上や年収についても説明します。
- 富士通株式会社
- 日本電気株式会社
- 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
- 株式会社大塚商会
- 株式会社野村総合研究所
- 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
- TIS株式会社
- SCSK株式会社
- 日本ユニシス株式会社
- 日鉄ソリューションズ株式会社
- 株式会社 オービック
1:富士通株式会社
富士通株式会社は、パソコンやタブレットなどの家電製品だけでなく、コンピュータープラットフォームや電子デバイス、半導体、ソフトウェアなどさまざまな製品やシステムの開発を行い、製造や流通、金融だけでなく官公庁やライフサイエンスなどの分野へ携わる企業です。
富士通株式会社は『メーカー系SIer』に分類されます。業界動向サーチによる2020年-2021年の富士通の売上は30,171億円、2020年-2021年の平均年収は865万円となっています。
出典:IT業界売上高ランキング(2020-2021年)|業界動向サーチ
参照:https://gyokai-search.com/4-jyoho-uriage.htm
2:日本電気株式会社
日本電気株式会社は、英文で『NEC Corporation』と表記される企業であり、生体認証や顔認証、サイバーセキュリティなどのさまざまなソリューションサービスやパソコン、タブレット、サーバなどの製品を開発している企業です。
日本電気株式会社のSIer企業は、『メーカー系SIer』に分類されます。業界動向サーチによる2020年-2021年の日本電気の売上は29,940億円、2020年-2021年の平均年収は829万円となります。
出典:IT業界売上高ランキング(2020-2021年)|業界動向サーチ
参照:https://gyokai-search.com/4-jyoho-uriage.htm
3:株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ(NTTデータ)は官公庁や自治体だけでなく、金融機関などのさまざまな企業へ向けた、情報システムの開発や構築、提案を行っている企業です。
株式会社エヌ・ティ・ティ・データは『メーカー系SIer』です。業界動向サーチによる2020年-2021年のエヌ・ティ・ティ・データの売上は23,186億円、2020年-2021年の平均年収は841万円となります。
出典:IT業界売上高ランキング(2020-2021年)|業界動向サーチ
参照:https://gyokai-search.com/4-jyoho-uriage.htm
4:株式会社大塚商会
株式会社大塚商会はオフィス向けにITの導入や活用、サポートまでを行っている企業です。AIやIoTだけでなく、働き方改革などオフィスに関するさまざまなソリューションの提案を得意としています。
株式会社大塚商会は、『独立系SIer』です。業界動向サーチによる2020年-2021年の大塚商会の売上は5,266億円、2020年-2021年の平均年収は843万円となります。
出典:IT業界売上高ランキング(2020-2021年)|業界動向サーチ
参照:https://gyokai-search.com/4-jyoho-uriage.htm
5:株式会社野村総合研究所
株式会社野村総合研究所は、『コンサルティング』『金融ITソリューション』『産業ITソリューション』『IT基盤サービス』の4つの事業内容を軸として、ユーザーへ向けたシステム開発やソリューションの提案を行っている企業です。
株式会社野村総合研究所は、『ユーザー系SIer』です。業界動向サーチによる2020年-2021年の野村総合研究所の売上は5,130億円、2020年-2021年の平均年収は1,225万円となっています。
出典:IT業界売上高ランキング(2020-2021年)|業界動向サーチ
参照:https://gyokai-search.com/4-jyoho-uriage.htm
6:伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
株式会社伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、親組織が卸売業である伊藤忠商事株式会社のSIer企業です。紙文書のDX化やクラウドデータプラットフォームシステムの構築など、DX化に伴うソリューションの提案などを得意とします。
株式会社伊藤忠テクノソリューションズは、『ユーザー系SIer』です。業界動向サーチによる2020年-2021年の伊藤忠テクノソリューションズの売上は4,798億円、2020年-2021年の平均年収は933万円となっています。
出典:IT業界売上高ランキング(2020-2021年)|業界動向サーチ
参照:https://gyokai-search.com/4-jyoho-uriage.htm
7:TIS株式会社
TIS株式会社は、キャッシュレス決済や電力などのインフラ事業から、産業や公共を支えるサービスをIT面で解決し、私たちがより豊かな暮らしをするための社会基盤を作り上げることを目標とした会社です。
その他にも、ビジネスモデルの変革や職場環境の改善などのソリューションの提案を得意としています。
TIS株式会社は、『独立系SIer』です。業界動向サーチによる2020年-2021年のTISの売上は4,483億円、2020年-2021年の平均年収は717万円となっています。
出典:IT業界売上高ランキング(2020-2021年)|業界動向サーチ
参照:https://gyokai-search.com/4-jyoho-uriage.htm
8:SCSK株式会社
SCSK株式会社は、親会社に『住友商事』を持つSIer企業です。住友商事で培ったノウハウを活かし企業価値の向上やDXソリューションの提案を得意としています。
SCSK株式会社は、『ユーザー系SIer』です。業界動向サーチによる2020年-2021年のSCSKの売上は3,968億円、2020年-2021年の平均年収は752万円となっています。
出典:IT業界売上高ランキング(2020-2021年)|業界動向サーチ
参照:https://gyokai-search.com/4-jyoho-uriage.htm
9:日本ユニシス株式会社
日本ユニシス株式会社は、金融や製造だけでなく、観光やメディアなどの業種にもソリューションの提案を行っている会社であり、DX化やロボット導入サービス、アウトソーシングサービスなどを手掛けています。
日本ユニシス株式会社は『独立系SIer』です。業界動向サーチによる2020年-2021年の日本ユニシスの売上は3,096億円、2020年-2021年の平均年収は808万円となっています。
出典:IT業界売上高ランキング(2020-2021年)|業界動向サーチ
参照:https://gyokai-search.com/4-jyoho-uriage.htm
10:日鉄ソリューションズ株式会社
日鉄ソリューションズ株式会社は、日本製鉄グループであり、長年培ってきた信頼や技術を活かし、DX化やIoTだけでなく、グローバル化などのソリューションの提案を行っています。
日鉄ソリューションズ株式会社は、『ユーザー系SIer』です。業界動向サーチによる2020年-2021年の日鉄ソリューションズの売上は2,519億円、2020年-2021年の平均年収は855万円となっています。
出典:IT業界売上高ランキング(2020-2021年)|業界動向サーチ
参照:https://gyokai-search.com/4-jyoho-uriage.htm
11:株式会社 オービック
株式会社オービックは、さまざまな業種や業界に特化した会計情報システムをもとに、企業の繁栄に役立つようなソリューションの提案を得意としている企業です。
株式会社オービックは、『独立系SIer』です。業界動向サーチによる2020年-2021年のオービックの売上は838億円、2020年-2021年の平均年収は933万円となっています。
出典:IT業界売上高ランキング(2020-2021年)|業界動向サーチ
参照:https://gyokai-search.com/4-jyoho-uriage.htm
SIerの企業の選び方
就職活動や転職活動を行う際に、どのようにして企業を選べば良いのでしょうか。
>> 未経験からSIerを目指すための9つのポイント|おすすめの転職エージェント
ここでは『安定性やキャリア構築を優先する場合』と『技術力向上や業務の自由度を優先する場合の2つに特化して、SIer企業の選び方を説明します。
- 安定性やキャリア構築を優先する場合
- 技術力向上や業務の自由度を優先する場合
安定性やキャリア構築を優先する場合
安定性やキャリア構築を優先する場合、『ユーザー系SIer』と『メーカー系SIer』の企業を選ぶことをおすすめします。どちらのSIer企業も親会社が大手企業であることがほとんどであり、企業体制が整っているところが多くあります。
親会社に業績や企業方針が左右されるとはいえ、大企業で培ったノウハウなどを活かすことができるため、安定性やキャリア構築のしやすさが他のSIer企業より高いと考えられます。
技術力向上や業務の自由度を優先する場合
技術力向上や業務の自由度を優先する場合『独立系SIer』の企業を選ぶことをおすすめします。
独立系企業は他の企業と違い親会社がおらず、グループ会社などもほとんどないため、親会社の方針や企業体制に従う必要がなく、独立系SIer企業独自で自由に経営ができるからです。そのため、フレックスタイム制などを取り入れている企業も多く存在します。
また、他のSIer企業と異なり、メーカーやベンターに捉われないシステム開発やソリューションの提案を行うことができ、多方面からの知識や技術を吸収できるため、技術力の向上もしやすいです。
SIerの今後の展望とは?
SIerの今後の展望は、クラウドの普及による事業領域の縮小が考えられますが、完全にSIerが無くなることはありません。
クラウドサービスにてシステム開発やソリューションの提案を行うことができることや、エンジニア不足による動員力の低下により、SIerの事業領域が縮小していく可能性があります。
しかし、政府系機関や公共系、金融などの大型プロジェクトはクラウドサービス上で行うことが難しく、SIerでなければ受注できません。さらに、多くの企業がDX化を実行しており、SIerの持つ技術やスキルが必要とされています。
Slerで使用されている技術の特徴
SIerは、自社製品であるソフトウェアベンターやハードウェアベンターを組み合わせた技術により、ユーザーの業務課題のソリューション提案を行うことがほとんどです。
そのため、ソフトウェアとハードウェア単体でなく、2つを組み合わせた技術を使用し業務改善のトータルサポートを行うことが特徴となります。
Slerを導入しているプロジェクト
SIerを導入しているプロジェクトの一例として、製造現場などの人員不足の解消や生産性向上などを目的とした、産業用ロボットシステムの導入などが挙げられます。
産業用ロボットを導入するために『どのメーカーのロボットを使用していいか分からない』『省力化などを行い、コストダウンをしたい』などさまざまなプロジェクトの目標に対し、SIerが企画や提案だけでなく運用までのトータルサポートを行います。
このように、生産性向上などに伴う企業価値向上プロジェクトにSIerを導入する企業が多く存在します。
SIerは好調な業績や年収が高い企業もあるので就職のひとつとして考えてみよう
今回はSIer企業の分類や具体的な会社名、年収、営業利益などのさまざまな観点から比較しましたが、いかがだったでしょうか。また、今回紹介した企業一覧の中でも、よく耳にするような企業名もあったのではないでしょうか。
SIer企業は大手子会社である場合も多く、好調な業績や年収が高い企業もあります。これを機にSIerの企業研究や転職活動などを行い、市場価値を高めていきましょう。
【著者】
東京ITカレッジで講師をしています。
Java 大好き、どちらかというと Web アプリケーションよりもクライアントアプリケーションを好みます。でも、コンテナ化は好きです。Workteria(旧 Works)ではみなさまのお役に立つ情報を発信しています。
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