CMOとは?仕事内容や求められるスキル・キャリアパスもあわせて紹介!
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そもそもCMOとは?
CMO(Chief Marketing Officer)とは、日本語では「最高マーケティング責任者」という意味の言葉です。日本ではあまり馴染みがない役職ですが、欧米では多くの企業にCMOという役職が設けられています。
CMOは経営層に属する役職の中でも特にマーケティング面を取りまとめる役職となっており、自社のマーケティング戦略の立案や実行などを行います。
CMO以外の3つの役職
CMOに似た役職として、CEOやCFO、COOなどがあります。日本企業でも近年のグローバル化によってCEOやCFOなどの役職が置かれているケースは少なくないため、これらの役職について聞いたことがあるという方も多いでしょう。
ここではCMO以外の役職についてそれぞれ解説していきます。
1:CEOについて
CEOとは「Chief Executive Officer」を略した言葉で、日本語では「最高経営責任者」と訳すことができる役職です。CEOは最高経営責任者として業務を統括する役割を担うことから、一般的に「社長」や「会長」などがCEOに該当します。
2:CFOについて
CFOとは「Chief Financial Officer」を略した言葉で、日本語では「最高財務責任者」と訳すことができる役職です。企業の財務経理に関する業務を統括する責任者となっており、財務管理と企業価値の向上を行う役割を持ちます。
財務出身者がCFOに就くケースが多いですが、CFOになる人材は財務のみにかぎらず、営業や管理などすべての業務に精通しているケースが多いです。
3:COOについて
COOとは「Chief Operating Officer」を略した言葉で、日本語では「最高執行責任者」と訳すことができる役職です。COOはCEOの側近として業務を行い、CEOの考えに基づいて動きます。そのため、実質的に企業におけるナンバーツーとなるケースが多いです。
また、COOをサポートするのがCMOとCFOとなっており、それぞれマーケティング面、資金面を担います。
日本国内でCMOが定着していない理由とは?
日本でも徐々にCMOを任命している企業は増えてきていますが、欧米に比べると定着はしていません。
その理由としては、日本ではいまだにマーケティングがバックヤードという位置づけになっていることや、経営目線でマーケティングを行えるマーケターが少ないといった点が挙げられます。
「モノづくり」に特化してきた日本はいまだに技術先行の考え方が強く、マーケティングはモノを売るための補助であるという認識が根強いと言われています。
これがCMOというポジションを担える人材がいないこと、またCMOが定着していない理由だと考えられています。
CMOを導入する事で得られる効果
日本ではCMOを設置している企業は多くありません。しかし実際にCMOを設置している企業は少ないながらも、CMOを導入することによって大きな売り上げ増収効果があったという報告もあります。
そのため、CMOを導入することで自社のマーケティング活動を最適化し、売り上げアップに繋がる効果が得られると言えるでしょう。
CMOの主な4つの仕事内容
日本ではまだ多くはないCMOですが、CMOは企業のマーケティング活動において重要な役割を持ちます。それでは、CMOとは具体的にどのような業務を行う役職なのでしょうか。
ここではCMOの主な仕事内容を紹介していきます。
1:経営戦略を理解してマーケティング戦略にまとめ上げる
CMOはマーケティング面での責任者というだけでなく、企業の経営層の一角を担います。そのため、CMOは企業における経営戦略をマーケティング戦略に落とし込み、経営資源を適切に使用してマーケティング活動を最適化するという役割を持ちます。
このことから、CMOは現場のメンバーが同じ方向性を持って働けるように、経営戦略を適切に理解してマーケティングを行う必要があります。
2:企業内のマーケティング戦略に一貫性をもたせる
企業のブランド力を最大化できる効果的なマーケティング活動を行うためには、マーケティング部門だけでなく社内のすべての部署で統一されたマーケティング戦略を実行することが重要になってくるでしょう。
そのため、CMOは部署横断的に一貫性のあるマーケティング戦略を主導するという役割を持ちます。
具体的には、カスタマーサービスが収集した顧客ニーズを反映した商品開発を行い、マーケティング部門がPR活動を行うといった流れを作ることがCMOの役割となります。
3:顧客とのコミュニケーションを行う
マーケティング活動では市場や顧客の動向を探るための市場調査を行います。このような業務はCMOの仕事であるため、顧客とコミュニケーションを取ることもCMOの仕事となります。
近年では顧客とコミュニケーションが取れるさまざまなチャネルが生まれてきたことから、マーケティング活動を担うCMOの責任もより重大になってきていると言えるでしょう。
>> エンジニアの上手なコミュニケーションの取り方14選|必要とされる要素とは
4:企業の利害関係者との関係性を築く
企業活動では自社だけでなく、さまざまな人々が利害関係者としてプロジェクトに関わっています。そのため、CMOはマーケティング分野での顔として、企業にとってのあらゆる利害関係者と友好な関係を築くという役割を持ちます。
CMOには事業パートナー企業やPR会社、株主、さらには競合他社など、さまざまな利害関係者と一貫性を持ったコミュニケーションを取ることが求められます。
CMOの平均年収
日本ではCMOを設置している企業が少ないため、CMOのみに絞った平均年収を出すことは難しいです。しかしマーケティングを専門に行うマーケターの年収を鑑みると、CMOの年収相場は800万~1,500円程度だと言えるでしょう。
また、CMOが役員クラスの社員であることを踏まえると、約2,000万円以上の高水準の年収も期待できるのではないでしょうか。
CMOの平均年齢はどのくらい?
日本での調査結果ではありませんが、アメリカにおけるCMOの平均的年齢は40歳くらいだと言われています。
一般的にイメージされる役員クラスの年齢よりも比較的若いですが、マーケティングはデジタル面でのスキルや知識も求められることから、今後はより若い世代のCMOも登場するでしょう。
CMOのキャリアパス
CMOは幅広い業務に精通している必要があることから、CMOになるための基本的なキャリアパスというものはありません。
しかしCMOを採用しようとしている企業の商品やサービス、顧客層と親和性がある人材のほうが好まれる傾向があると言われています。目標とする業界や企業などがある場合は、この点をキャリアパスに生かしていくといいのではないでしょうか。
CMOに求められる6つのスキル・能力
マーケティング分野の最高責任者であるCMOには、当然ながらマーケティングに関する知識が求められます。しかしそれ以外にも必要とされるスキルや能力があります。
ここではCMOに求められるスキルや能力などを紹介しますので、参考にしてみてください。
1:好奇心旺盛・トレンドに敏感である
顧客の気持ちを把握してマーケティング戦略の策定を行うCMOには、世間のトレンドを敏感に察知するスキルが求められます。CMOは現在世の中で何が流行っているのか、何が求められているのかなどを察知し、さらにその理由となっている社会の変化なども把握する必要があります。
そのため、もともとトレンドに敏感で好奇心が旺盛なアーリーアダプターの資質がある人はCMOへの適性があると言えるでしょう。
2:ビジネスドメインに関する知識がある
ビジネスドメインとは事業を展開する領域を指す言葉です。CMOには自社のマーケティングに関するビジネスドメインの知識が必要になります。
たとえば製造や物流、ソフトウェア、人事などの企業が属しているビジネスドメインの具体的な内容や、将来自社のビジネスドメインがどのような変化をしていくのか予測できる知見などが求められるでしょう。
3:データ分析に長けている
近年ではCRMやBIツールなどのさまざまなツールの発達によって、以前よりも簡単にデジタルマーケティングが行えるようになりました。そのため、CMOにはこれらのツールを活用できるデータ分析のスキルや経験などが求められます。
データをどのように活用できるかによってマーケティングの質も左右されるため、CMOにはデータ分析によって必要な情報の抽出を行い、迅速に意思決定を行う能力が必要になります。
4:経営や財務の知識がある
CMOは企業のマーケティング責任者として説明責任を果たす必要があることから、経営や財務に関する知識が必要です。経営や財務の知識を持っていなければ、他の経営層の役員や株主と上手くコミュニケーションを取ることができなくなるでしょう。
5:ユーザーのことを考えられる
近年ではSNSの普及によって消費者の購買活動にも変化が生まれており、消費者に購買行動を起こさせるためには「共感」というフェーズが重要だと言われています。このことからCMOには顧客のことを考え、「共感」を引き起こすスキルが求められます。
顧客の気持ちを理解し、顧客の声を代弁することができるCMOがいる企業は、顧客の気持ちを反映した効果的なマーケティング戦略を実行することができるでしょう。
6:デジタルマーケティングやテクノロジーの知識がある
近年ではマーケティングにデジタルを活用することが多くなってきていることから、CMOにはデジタルマーケティングやテクノロジーに関する知識が求められます。
CookieやHTTPなどのインターネットに関する知識や、CRMやMAなどのマーケティングに活用できるツールの基本的な知識が必要になるでしょう。
また、近年ではAIを活用したデジタルマーケティング技術も進歩し続けているため、CMOは最新のテクノロジーを習得していく必要があります。
マーケティング形態とCMOの役割の5つの違い
CMOの仕事は企業の経営方針に沿ったマーケティング戦略の立案や実行ですが、所属する企業によってCMOに求められるスキルセットや役割なども異なる場合があります。
ここではマーケティング形態とCMOの役割の違いについて解説していきます。
1:BtoBとBtoCの違い
法人を顧客としてビジネスを行う「BtoB企業」と消費者を顧客にしている「BtoC企業」では、マーケティングのスタイルが異なります。そのため、CMOも企業形態によって適した手法を取る必要があります。
たとえばBtoBの場合は消費者に対して宣伝するため、規模の大きなマス広告やキャンペーンを展開するノウハウがポイントになるでしょう。一方、BtoCの場合はセグメンテーションによってピンポイントのアプローチ戦略が重要になるでしょう。
2:育成と摘み取りの違い
マーケティングにはブランドロイヤルティの育成といった長期的な成果を目指す手法と、広告やキャンペーンなどの摘み取りと呼ばれる短期的な売り上げを目的とした手法があります。
そのため、CMOは自社の製品やサービスの特性から、適切なマーケティングミックスを選択する必要性が出てくるでしょう。
3:企業が掲げるコンセプトの違い
これからのマーケティングでは、企業が掲げている社会的な意義やビジョンなどのコンセプトが重要になると言われています。そのため、CMOは自社のビジョンやミッションを深く理解し、それらを体現できる存在になることが重要です。
4:シングルブランドとマルチブランドの違い
「シングルブランド」とは単一もしくは少数のブランドを取り扱う企業をいい、「マルチブランド」とは複数のブランドを取り扱う企業を指します。これらの違いによってもCMOに求められる役割は異なります。
シングルブランドの場合はマーケティング戦略の意思決定はCMOが行いますが、マルチブランドの場合は個々のブランドマネージャーの権限が大きくなる傾向にあります。
そのため、マルチブランドのCMOは個々のブランドマネージャーが意思決定を行ったマーケティング戦略を踏まえて、バランス調整やマネジメントを行う能力が求められるでしょう。
5:マーケティングの媒体の違い
マーケティング媒体には「デジタルマーケティング」と「非デジタルマーケティング」があります。CMOには両方に対する知見が求められるでしょう。
近年ではデジタルマーケティングを活用する企業は増加傾向にありますが、従来のテレビやラジオ、新聞、雑誌などの4マスや広告メディアに関する知識も必要となります。
同時に、CMOにはこれらの横断した動線設計ができるスキルが必要とされるでしょう。
CMOの今後の需要とは?
CMOは現在は日本ではまだ馴染みのない役職ですが、今後のマーケティング業界ではCMOの存在が重要になっていくと言われています。
需要の高さに対してCMOになれるような知識やスキルを持った人材が少ないことから、今後CMOの需要はさらに増加していくのではないでしょうか。
CMOを目指す人におすすめの本7選
CMOを目指す場合は、本記事で紹介したような知識やスキルを身につけていく必要があります。しかしCMOは幅広い領域の業務に対しての知識が必要となるため、書籍を利用してCMOに関する知識やマーケティングについて勉強するといいでしょう。
ここではCMOを目指す人におすすめの本を紹介していきます。
1:世界標準の経営理論
「世界標準の経営理論」は世界の経済学の中でも標準理論と言われている約30の経営理論についてわかりやすく紹介している本です。分厚い本ですが、各章で完結しているため読みやすくなっています。また、後から読みたい理論だけをピンポイントに復習することもできます。
CMOとしてマーケティング戦略だけでなく経営理論について学びたい場合には、押さえておきたい1冊となっています。
2:グロービズMBAマーケティング
「グロービズMBAマーケティング」はビジネスパーソンに読み継がれている定番のマーケティング本です。ポジショニングやコミュニケーション戦略、ブランド戦略、マーケティングリサーチといったマーケティング理論の基礎から応用を網羅している1冊です。
現在は改訂4版が発売されており、新しく「顧客経験価値とカスタマージャーニー」の章や豊富な企業事例などが追加されています。
3:ブランド論
「ブランド論」は著者であるデービッド・アーカーによるブランド論をまとめた本です。
「ブランド・アイデンティティ」「ブランド拡張」「ブランド・ポートフォリオ」といった言葉を作りだしたデービッド・アーカー教授による20年にもおよぶ研究成果をわかりやすくまとめた1冊となっています。
初心者にもわかりやすくコンパクトにまとめられているため、初心者から経験者にまでおすすめです。
4:CMO マーケティング最高責任者
「CMO マーケティング最高責任者」は日本にはほとんど存在しないCMOのインタビューをまとめた本です。CMOについてまとめられた数少ない1冊となっており、インテルやP&G、ヤフー、日産など実際のCMOへのインタビューを交えてCMOの役割や機能について解説しています。
5:コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則
「コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則」はコトラーによるソーシャル・メディア時代の新しいマーケティング理論についてまとめられた本です。
マーケティングの神様とも呼ばれているコトラーが提言している「マーケティング3.0」について学べます。
コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則
6:競争の戦略
「競争の戦略」は戦略論の古典として有名なロングセラー本です。1982年に初版が発売されたマイケル・E・ポーターの処女作です。
今でも変わらない競争戦略の基本原理についてまとめられており、国や時代が違っても役立つ知識が集まっている名著です。マーケティングを学ぶ上で押さえておきたい1冊となっています。
7:ブランド戦略シナリオ-コンテクト・ブランディング
「ブランド戦略シナリオ-コンテクト・ブランディング」はブランディングにおける重要な課題であるコンテクスト・ブランディングについて解説した本です。
本書はブランドの考え方からブランド戦略のシナリオ作り、応用までを紹介したブランド戦略を実践するための本になっています。
顧客がブランドを認知するに至るまでのプロセスについて、文脈(コンテクスト)に着目して解説しています。
CMOとは何か理解して就職・転職を目指そう!
CMOは企業の経営戦略を熟知したマーケティング戦略の立案や実践を行うマーケティングにおける最高責任者です。日本ではあまり知られていませんが、今後その需要は増していくと言われています。
ぜひ本記事で紹介したCMOの仕事内容やCMOに求められるスキルや能力、CMOを目指す人におすすめの本などを参考に、マーケティングの最高責任者であるCMOを目指してみてはいかがでしょうか。
【著者】
東京ITカレッジで講師をしています。
Java 大好き、どちらかというと Web アプリケーションよりもクライアントアプリケーションを好みます。でも、コンテナ化は好きです。Workteria(旧 Works)ではみなさまのお役に立つ情報を発信しています。
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