【7パターン別】インフラエンジニアの平均年収|必要とされる能力も紹介
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インフラエンジニアの需要とは
企業のITシステム構築が必須といえる中、サーバーやネットワーク構築、ITインフラ環境を整えるインフラエンジニアは、需要が年々増しています。
とくにクラウド化にも対応できる知識とスキルを持ち合わせたインフラエンジニアの重要性が高まっています。
インフラエンジニアの仕事内容
インフラエンジニアとは、ITに関わる基盤を構築する人たちを指します。その業務内容は、サーバーの設計から始まり、ネットワークの構築、運用、さらにはメンテナンスや保守まで多岐にわたります。
インフラエンジニアの仕事内容は、サーバーエンジニアとネットワークエンジニアの2つに分かれます。
サーバーエンジニアは、サーバーの選定、設計、構築、運用などの業務に携わります。サーバーの基本設計をして正常に稼働するよう運用、監視します。
一方、ネットワークエンジニアはネットワークの設計、構築、保守、運用に携わります。コンピューターやサーバーを接続し、データを送受信する環境を作る業務です。ネットワークの設計図を描き、受信トラブルなどに対応します。
今までは、サーバー構築と運用、保全が中心だったインフラエンジニアですが、今後はそれに加え、クラウドや仮想化に対応するためのスキルも求められています。
【7パターン別】インフラエンジニアの目安となる平均年収
インフラエンジニアの平均年収は、年代・資格・企業規模・地域などで大きく異なり、ひとつの数値として表現できません。そこでインフラエンジニアの平均年収を7つのパターンに分け、さまざまな角度から平均年収をご紹介します。
1:インフラエンジニアの全体的な平均年収目安
インフラエンジニアの全体的な平均年収の目安は540万円程です。
全体の給料幅が300万円〜800万円程と比較的大きいのも特徴で、勤務先やスキルによって大きく差が出ることがうかがえます。また、業界未経験者がインフラエンジニアに採用された場合、初年度の年収の相場は300万円程です。
2:インフラエンジニアの平均的な推定生涯年収目安
インフラエンジニアの平均的な生涯年収を業種と職種の2つの面からご紹介します。
業種からみたインフラエンジニアの生涯年収は、2億5,300万円程です。また、職種別にみると、技術系(IT通信)の生涯年収は2億5,200万円程となっています。
この2つを総合すると、IT通信系の技術職であるインフラエンジニアの生涯年収の目安は、2億5,000万円程でしょう。
3:年齢別から見る平均年収目安
インフラエンジニアの平均年収を年代別に見てみると、20代後半だと440万円程、30代前半だと530万円程、30代後半だと570万円程、40代前半だと620万円程となっています。
会社員全体の20代平均年収が350万円程、40代平均年収が510万円程ということから、全体的に平均よりも高い年収だということが分かります。
4:保有資格別から見る平均年収目安
インフラエンジニアの年収は、経験やスキル以外に保有資格によって収入アップさせることが可能です。初歩的な業務の平均年収は300万円程度ですが、設計や構築の業務であれば400万円〜750万円程までアップします。業務内容が上位になるに伴って年収も上がります。
ここでは、保有資格から分かる平均年収の目安をインフラエンジニアが保持する代表的な資格4つを例に上げてご紹介します。
インフラエンジニアのファーストステップの資格であるLPIC保持者の年収の目安は450万円〜650万円程です。
シスコシステムズによるシスコ技術者認定のうち、エキスパートの資格であるCCIE保持者の年収目安は550万円〜750万円程度です。全部で5つのレベルがありレベルにより年収に差が出ます。
日本オラクル社が行っているデータベース技術の認定試験Oracle Masterであれば、平均年収の目安は500万円〜600万円程となっています。
さらにAmazon.comが提供しているクラウドサービスアマゾン・ウェブ・サービスの技術に精通した認定資格(AWS)は、注目度の高いサービスなだけあって平均年収550万~650万円程と高めです。
5:都道府県別から見る平均年収目安
地域別でインフラエンジニアの平均年収を比較すると、年収が高い地域は関東です。その中でも神奈川県が600万円程と高い傾向にあります。
地域ごとにまとめた平均年収の目安は、高い順から関東が510万円程、東北・北海道は490万円程、近畿は470万円程、中国・四国は450万円程、中部・北陸は440万円程、九州・沖縄は430万円程です。ただし、大都市は年収が高い傾向があり、大阪府、愛知県は500万円程です。
6:企業規模別から見る平均年収目安
企業規模別に平均年収の目安を比べると、大企業になるほど高くなる傾向があります。
100人未満の中小企業であれば450万円程、100人〜1,000人未満の中堅企業であれば500万円程、1,000人以上の大企業であれば600万円程です。
インフラエンジニアが年収アップを望むのであれば、大企業への就職・転職が近道だということが分かります。
7:役職別から見る平均年収目安
全体的に年収が高いインフラエンジニアですが、役職やポジションが上がれば600万円~1,000万円程の年収を狙えます。
ITマネージャー、インフラ管理者、プロジェクトマネージャー、ネットワークアナリストなど上位の役職につけば、かなりの年収アップが見込めるでしょう。
企業におけるインフラエンジニアの年収事例
平均年収の目安が分かったところで、次に具体的な企業を例に年収をご紹介します。
ソフトウェア開発会社と情報システム会社の2つを比較しますが、どちらも資格に対する手当があり、働きながらスキルアップ・年収アップができます。
ソフトウェア開発の場合
ソフトウェア開発の代表的企業である「株式会社富士情報」の新卒採用情報を参考例にあげてみます。株式会社富士情報の新卒者の月収が20万程であることから、年収は300万円程と推察できます。
資格手当があり、ソフトウェア開発の専門資格であるソフトウェア開発技術者を保持していると、月の手当が1万円、さらに基本情報処理技術者の資格であれば7,000円の手当が付きます。
2つの資格を保持していることで年収が20万円程アップします。
出典:新卒採用|株式会社 富士情報
参照:https://fujijoho.co.jp/%E6%8E%A1%E7%94%A8/%E6%96%B0%E5%8D%92%E6%8E%A1%E7%94%A8/
情報システム会社の場合
情報システム会社の「日通情報システム株式会社」を例に年収を考えてみます。新卒者の月収は株式会社富士情報と同じく20万円程で、年収は賞与を合わせて300万円程です。
中途採用の場合、転職サイトの採用情報によれば、年収340万円~450万円程となっています。
スキルや資格を取得できるようサポート体制があり、研修や資格取得のための報奨金が支給されます。指定された資格に合格した場合、その受験料を全額会社が負担します。また、指定された資格に合格した場合、その難易度に応じて4万円〜20万円の奨励金が支給されます。
年収アップのためには、社内制度を利用して資格を取りステップアップするのが得策です。
出典:ITインフラ|日通情報システム株式会社
参照:https://www.nittsu-infosys.com/recruit/guideline/#anc02
インフラエンジニアで年収アップする5つの方法
インフラエンジニアは平均的なサラリーマンに比べ、年収が高めだと言えます。しかし同じインフラエンジニアの中でも年収には差があります。1,000万円以上の年収を望むのであれば、以下のような年収アップのための5つの方法を試してみましょう。
1:大手の外資系企業へ転職する
インフラエンジニアの年収は、勤める企業によって差が出ます。大手企業は、平均年収が高く、その中でも外資系企業に転職すれば、高年収が得られるでしょう。
とくに世界規模で展開している企業が狙いめです。外資系企業には、ストックオプションなどの報酬制度があり、年収アップにプラスの効果があります。
2:フリーランスを目指す
フリーランスになれば、実力次第で驚くほど収入がアップする場合があります。IT業界のフリーランスは、他の職種に比べて会社員よりも高い年収を得ることも珍しくありません。
>> フリーランスエンジニアになる7つのメリット|向いている人の特徴も解説
>> フリーランスエンジニアに多い職種の仕事内容|働き方の種類や案件獲得方法も解説
フリーランスへの転向を考えている人は、エージェントサイトをチェックしたり、相談してみたりするといいでしょう。一方で、実力不足が理由で希望の年収を得られないということもあるため、スキルアップを常に心がける必要があります。
3:マネージャーポジションを目指す
プロジェクト全体の管理を担う「プロジェクトマネージャー」であれば、年収1,000万円以上を狙えます。一介のエンジニアからステップアップを重ね管理職を目指すことで、年収はアップするでしょう。
マネージャーの仕事には、エンジニアとしての知識やスキルに加え、クライアントや部下とのコミュニケーション能力、チームを管理するマネジメント能力が必要です。普段からスキルアップとともに、周囲とのコミュニケーションを心がけましょう。
4:実績やスキルを積む
IT技術の進化の速度は速く、常にスキルアップをしつつ経験や実績を重ねていく必要があります。新しい技術や知識に触れ、成長を続けている人であれば、自然に責任のある仕事を任されるようになります。
さまざまな経験や実績を積みながら、コミュニケーション能力、企画力、実行力などの実力を身につけていくことで年収は確実にアップするでしょう。
5:資格を取得する
インフラエンジニアに関する資格はITインフラ関連のものが多く、国家資格もあります、スキルを証明する資格があれば、転職活動でも有利に働き、年収アップが見込めます。
>> インフラエンジニアにオススメの資格12選|必要なスキルなども紹介
AWSやAzureなどクラウドサービスに関するもの、OSに関連するLinux、仮想環境を構築するためのソフトウェアVmwareなどが代表的です。資格取得で得意分野を伸ばしつつ専門性を高めれば、自分の市場価値が高まります。
インフラエンジニアに必要とされる能力
インフラエンジニアには、サーバーやネットワーク、データベース、セキュリティなどの専門知識が必要です。その能力自体は資格の勉強や取得によって磨けます。
ここでは、専門知識以外にインフラエンジニアが必要とされる能力について2つ紹介します。
フリーランスの場合は営業力
専門知識や経験が重要なのはもちろんですが、それに加えフリーランスのインフラエンジニアに必要な能力は営業力です。
自分を上手に売り込み、仕事を受注できなければ、どんなに優秀であっても意味がありません。あなたと一緒に仕事をすることによって得られるメリットを理解してもらうため、営業力を身につけましょう。
コミュニケーションスキル
インフラエンジニアはコミュニケーションスキルを磨いておくことが重要です。
他部署やチーム内の連携や説明には、専門知識以上にコミュニケーション能力が必要になります。とくにトラブル時にうまくコミュニケーションがとれると、IT知識や技術以外の評価が高まり、年収アップも期待できます。
未経験でインフラエンジニアになるための手段
インフラエンジニアの需要が高い反面、慢性的な人材不足が続いています。そのため、未経験でもインフラエンジニアになれる可能性は高いでしょう。
>> 未経験でもインフラエンジニアになれる?勉強するべき資格なども詳しく紹介
そこで未経験からインフラエンジニアになるための手段を2つご紹介します。
実務経験を積む
未経験でもインフラエンジニアへ就職の可能性がありますが、実務経験のある人が応募してくれば、経験者が優遇されるでしょう。
そのため、実務経験を積んでおくことが転職を有利に運ぶ重要なポイントだと言えます。
最初は、未経験でも採用されやすいサーバー系の仕事に就き、実務経験を積みましょう。インフラエンジニアにとって重要なサーバー関連の知識と経験が得られ、その結果インフラエンジニアへの転職を有利にすすめられます。
転職エージェントの資格取得支援コースを活用する
転職エージェントの中にはインフラエンジニアに関する資格取得を支援するコースもあります。
それらの支援を積極的に活用することで知識と資格を得ましょう。資格取得後に転職エージェントの力を借りれば、未経験でもインフラエンジニアへの転職ができる可能性が上がります。
インフラエンジニアの今後と将来性
IT技術の発展により、今後もインフラエンジニアの需要は高まることが予想されます。
また、継続して必要とされるインフラエンジニアになるために、スキルアップをはかることは大前提です。
インフラエンジニアの年収を参考にしよう
インフラエンジニアは、人材不足で需要が高い上、高年収を獲得しやすい仕事です。
そのため、未経験でも挑戦できるインフラエンジニアは、転職先としても狙いめだと言えるでしょう。インフラエンジニアの年収を参考にしつつ、資格取得やスキルアップ、さらに転職などで年収アップを狙いましょう。
【著者】
東京ITカレッジで講師をしています。
Java 大好き、どちらかというと Web アプリケーションよりもクライアントアプリケーションを好みます。でも、コンテナ化は好きです。Workteria(旧 Works)ではみなさまのお役に立つ情報を発信しています。
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