客先常駐のメリットとデメリット5つ!辛い理由とキャリアパスについても紹介
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客先常駐とは?
客先常駐とは、お客様に当たる顧客先企業に常駐して働くことで、IT業界ではメジャーな働き方です。IT業界は開発の際に人材を要するため、顧客先企業は下請け企業などにエンジニアを要請して、開発している時だけ客先に常駐してもらいます。
また、下請け企業はエンジニアを客先常駐させるだけで売上がアップするため、顧客先企業にとっても下請け企業にとってもメリットがあるということです。
客先常駐に適している人とは?
未経験から正社員で働きたい人や将来起業を考えている人は、客先常駐に適していると言えます。エンジニアとして働きたい人は、どこかの企業に就職する必要があります。
客先受注を主としている企業の場合は、未経験者でも受け入れていることが多いため、そこで経験を積むことを考えましょう。
>> 未経験からのエンジニア転職は難しい?目指す方法4つと勉強を続けるコツを紹介
将来起業を考えている人も、客先常駐に適していると言えます。客先常駐は、顧客先企業だけでなく他社のエンジニアもいるため、いろいろな経験や人脈を築くことでフリーランスとして働く時に役に立つでしょう。
客先常駐の契約の種類
客先常駐しているエンジニアとは言えども、顧客先企業と結んでいる契約によって指揮命令権や完成責任などが異なります。ここでは、客先常駐する場合の契約として一般的な準委任契約と派遣契約の相違点について解説いたします。
>> SESと派遣の違いとは?働くメリットやデメリットもあわせて解説
準委任契約
準委任契約とは、依頼された作業を行うことで対価を得る契約で、依頼先企業による指揮命令を受けず、自社による指揮命令を受けます。契約で取り交わした内容で作業を行いますが、一般的な注意を怠らなければ完了後に責任を負うことはありません。
また、エンジニアの契約の一種にSES契約があります。SES契約とは「システム・エンジニアリング・サービス」の頭文字をとったもので、顧客先企業にエンジニアを提供する契約です。実際には、SES契約は準委任契約と変わらないことになります。
派遣契約
派遣契約とは、依頼先企業の業務を行うことを目的として、エンジニアを派遣する契約です。派遣契約を結ぶためには、派遣する側がライセンスを持つ必要があります。派遣契約の場合は、依頼先企業の指示を受けて作業を行います。
準委任契約(SES契約)と派遣契約の大きな違いは、指揮命令権がどこにあるのかです。準委任契約の場合は指揮命令権が雇用主企業に対して、派遣契約の場合は指揮命令権が依頼先企業になります。
そのため、準委任契約にもかかわらず、派遣と同じように依頼先企業が指揮命令をするというのは、偽装請負で問題になります。
客先常駐のメリット5つ
客先常駐の働き方についてネガティブなイメージを持つ人がいますが、客先常駐にはメリットがあります。今回は、客先常駐におけるメリットについて紹介するので、ぜひとも参考にしてみてください。
1:様々な環境で経験が積める
客先常駐で働くメリットの1つは、いろいろな現場で経験が積めるところにあります。1つの現場に常駐する期間は短くて数ヶ月、長くて数年です。現場により使用する技術や開発環境・ツール、仕事の進め方などが異なります。
1つの分野や技術だけでなく、常に新しい刺激を受けながら仕事ができるため、1ヶ所に留まって仕事をするよりも、より多くの経験が積めるでしょう。
2:お客様や他社の人と出会う機会が多い
客先常駐を行うエンジニアは、いろいろな現場に行くことになるため、他社の人と出会う機会が多くなります。現場が変われば、また別のお客様や他社の人と出会うことができ、人脈を築くチャンスと言えます。
毎日同じ人とばかり働くよりは、いろいろな現場を客先常駐した方が刺激が大きいでしょう。現場で一緒に働いたエンジニアと良好な関係を築くことができたら、今後のエンジニアライフにプラスに働く可能性があります。
3:未経験者でも歓迎してくれる企業が多い
IT業界は人材不足であるため、未経験者でも歓迎されます。顧客先企業で求められる仕事は、難易度が高くスキルが必要なものから、スキルがさほど必要でないものまで様々です。
客先常駐のエンジニアの場合は、スキルがさほど必要でないものもあるため、未経験者でも採用されやすいと言えます。業態問わずエンジニアで経験を積みたい場合は、客先常駐がおすすめです。
4:お客様の仕事の課題を聞く機会が増えるので新しい案件を受けやすい
顧客先企業での働きぶりで高い評価を受けた際には、新しい案件を受けやすいという側面があります。
顧客先企業の仕事の課題を聞く機会があるため、顧客先企業で高い評価を受けているエンジニアと再び契約しようという流れができます。その際に、自社から顧客先企業に対して別のエンジニアを提案しやすいのです。
5:人件費節約の傾向があり残業が少なめ
エンジニアは残業が多いと言われていますが、顧客先企業は人件費を抑える目的で、客先常駐のエンジニアに対して残業を求めないところが多いのです。
人件費削減の目的で、作業量を多くしないように調整する現場がある一方で、繁忙期は残業が多くなる現場もあります。残業の多寡は、常駐する現場によって様々です。
客先常駐のデメリット5つ
客先常駐することによるメリットがある一方で、デメリットもあります。デメリットについてもしっかりと理解したうえで仕事をしましょう。ここでは、客先常駐における代表的なデメリットについて紹介いたします。
1:マナーや服装の制限など客先のルールに縛られる
客先常駐のエンジニアは客先の社員ではありませんが、そこで勤務をしている以上は客先のルールを守る必要があります。客先のルールが厳し過ぎる場合には、窮屈な思いをする可能性がありますが、仕事を行う際に、客先のルールに縛られるのは仕方がないことです。
2:お客様の近くで仕事をするので圧迫感を感じる
客先常駐のエンジニアが仕事をするのは、お客様に当たる顧客先企業です。同じ会社の人ではありませんので、お客様ということで多少気を遣ったり圧迫感を感じたりします。
お客様に囲まれて仕事をするため、ストレスが溜まりやすくなるでしょう。お客様との良好な関係を築ければ良いですが、そうでない場合はとても辛い現場になる可能性があります。
3:上流工程部分に関われない場合が多いのでスキルアップに限界が出てくる
顧客先企業が客先常駐するエンジニアに任せる仕事は、プログラミングなどの下流工程が多い傾向にあります。顧客先企業にとって客先常駐するエンジニアは外部の人間のため、重要な部分や上流工程を任せてもらえないことが多く、スキルアップが難しいでしょう。
客先常駐するエンジニアに任せる仕事は、一般的に自分のスキルでまかなえる仕事です。客先常駐していても、スキルアップに繋がるのかどうかは顧客先企業次第でもあります。
4:上司が近くにいないので正当な評価を受けにくくなる
客先常駐のエンジニアは顧客先企業に常駐して仕事を行うため、エンジニアを評価する上司がいないことが多く、エンジニアをきちんと評価することが難しい場合があります。
客先常駐のエンジニアは、一般的に顧客先企業からの報告により評価を受けます。ただ、顧客先企業での仕事内容や評価基準が異なるため、自社の上司による公平な評価に誤差が生じることがあります。
5:自社の所属に疑問を感じ始めて帰属意識が低下してくる
客先常駐のエンジニアは自社に出勤するのではなく、顧客先企業に出勤します。自社に用事がある時以外は基本的に顧客先企業で働くため、自社への帰属意識が低下するのも無理はありません。
顧客先企業に自社の社員が常駐していれば良いですが、自社の社員が誰もいない場合は、自社との繋がりが薄れていくため、自社の所属に対して疑問を持ち始めるでしょう。自社のために働くという意識はどうしても薄くなりがちです。
客先常駐のキャリアパス4つ
客先常駐から抜け出したいと思うエンジニアの方もいます。ここでは、客先常駐からステップアップするためのキャリアパスを4つ紹介するので、ぜひとも参考にしてみてください。
1:元請けに近いSIerやITベンダーなどへ転職する
IT業界は階層構造になっています。元請け企業の下には、下請け企業、孫請け企業というように下層がピラミッドのように広がっているイメージです。
客先常駐から抜け出すためには、元請け企業に近いSIerやITベンダーへと転職する方法が考えられます。このような企業に転職した方が、上流工程の仕事ができる可能性が広がり、待遇が良いケースが多いのです。
>> IT業界におけるベンダーとは?他業界での使われ方も詳しく紹介
日頃からスキルアップを図って、ピラミッドの上の企業に転職するチャンスを狙ってみてください。
2:社内SEや自社開発をしている会社へ転職する
客先常駐から抜け出すために、社内SEを募集している会社や自社開発している会社へ転職する方法があります。これらの会社であれば、客先常駐ではなく自社で働くことが可能です。
社内SEとは、企業の情報システム部門で働くSEです。客先常駐をする必要がないために、職場環境に伴うストレスを抱えている人はおすすめできます。
自社開発している会社は、パッケージソフトなどを自社で開発している会社のことです。自社で開発しているために、開発に伴うノウハウが蓄積されます。クリエイティブに働きたい人におすすめの環境です。
3:客先常駐で設計と構築や運用と保守を学びネットワークエンジニアになる
客先常駐からのスキルチェンジの方法として、ネットワークエンジニアになる方法があります。
ネットワークエンジニアとは、ネットワークの構築や保守管理などを行うエンジニア職です。
ネットワークエンジニアになる場合は、客先常駐している間に基礎をしっかりと学ぶ必要があります。たとえば、ネットワークの設計や構築、運用・保守などの経験を客先常駐している間に積んでおきたいところです。
>> ネットワークエンジニアの将来性とは?今後のキャリアもあわせて紹介
4:フリーランスになる
どこの企業にも所属せずにフリーランスで働く考え方もあります。フリーランスでもセキュリティの関係で客先常駐がメインですが、自分で単価や仕事先を選べるため、同じ仕事内容でも給料が上がる可能性が高くなります。
フリーランスでは、今まで築いてきた経験や人脈を活かして自身で営業する必要があります。
>> フリーランスエンジニアになる7つのメリット|向いている人の特徴も解説
客先常駐が辛い理由4つ
客先常駐は、職場環境が過酷でとても辛いと言われています。実際にどういう環境で働くのかをあらかじめ知っておくと良いでしょう。ここでは、客先常駐が辛い理由として4つ挙げていきます。
1:単独で客先へ常駐
たった一人で客先常駐している場合は、周りに自社の人がいないために、困った時に相談できずに辛く、心細いと感じやすいです。
困ったことがあれば客先の社員に相談することになりますが、気軽に相談できない場合は、一人で追い込まれる可能性があります。とくに経験が浅いエンジニアの場合は、同じ客先に自社の先輩がいた方が安心できます。
2:新卒なのに客先へ常駐
新卒で入社後、簡単な研修を完了してすぐに客先常駐になることがあります。客先常駐する時に、同じ常駐先の先輩がいる場合はよいですが、スキルや社会人としてのマナーが身についていない段階で、一人で客先常駐する場合はとても不安になるでしょう。
3:未経験なのに客先へ常駐
IT業界は人手不足であるため、とにかく人材が欲しいといった側面があります。難しい仕事ではなく、テスターなどのように未経験者でもできる仕事があります。その結果、未経験のエンジニアを客先常駐することが起こり得るということです。
業界の未経験者がいきなり客先に放り込まれるのは、とても辛いことです。客先があらかじめ未経験者ということを知っている場合はまだしも、知らない場合は客先も本人も辛いことになる可能性があります。
4:古いソフトウェアやパソコンを支給される
客先常駐での仕事で、使用するパソコンやソフトウェアが古いことがあります。
パソコンの性能が悪かったり、使用しているシステムやソフトウェアのバージョンが低かったりする古い環境では、仕事の効率が下がります。そのような環境で働いていると、エンジニアとしてのスキルアップを図れなくなります。
客先常駐で経験と人脈を作って将来に繋げよう!
客先常駐のエンジニアとして働くには、メリットとデメリットがあります。未経験者でも受け入れられ、現場によって様々な経験ができるのはメリットです。
しかし、顧客先企業によっては過酷な現場になったり、スキルアップができたり、辛い環境になったりすることがあります。
将来のキャリアチェンジを狙うならば、未来を見据えて今いる現場で経験と人脈を作ることを考えましょう。
【著者】
東京ITカレッジで講師をしています。
Java 大好き、どちらかというと Web アプリケーションよりもクライアントアプリケーションを好みます。でも、コンテナ化は好きです。Workteria(旧 Works)ではみなさまのお役に立つ情報を発信しています。
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