ITエンジニアの仕事内容とは?年収や必要とされるスキルを解説
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ITエンジニアとは?
ITエンジニアとは「Information Technology」に関わる技術者を指す言葉です。一昔前までは、エンジニアと言うと電気や機械などの工学を専門とする技術者を指すケースがほとんどでした。
しかしIT技術が進化し、身の回りにさまざまなITが溢れるようになった現代では、エンジニアと言うとIT業界で活躍しているエンジニアを指す場合が多いと言われています。
ITエンジニアの仕事内容について
ITエンジニアはIT技術者を総称した言葉となっているため、ITエンジニアの仕事は職種によって異なります。そのため、ITエンジニアの職種それぞれで求められる能力なども異なります。
たとえば、システムエンジニアはシステム開発における上流工程であるヒアリングや仕様書の作成などを行うことが仕事ですが、プログラマーは下流工程であるプログラミングを行うことが主な仕事となります。
ITエンジニアの年収について
ITエンジニアの年収もITエンジニアの職種ごとに違いがあります。また、年代や性別などによっても違ってきますが、IT業界全体で言えば、ITエンジニアの平均年収は日本全体での平均年収よりも高い水準にあると言われています。
ITエンジニアにおける職種11選
ITエンジニアとひと口に言っても、実際には仕事内容や専門とする分野によって細かい種類にわかれています。ITエンジニアに興味がある方のなかにも、具体的にどのような職種があるのか知らないという方も多いでしょう。
ここではITエンジニアにおける職種11選を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
1:プログラマー
プログラマーは、システム開発プロジェクトにおける下流工程であるプログラミングの実装を行う職業です。システムエンジニアが作成した仕様書をもとに、実際にプログラムの開発を行うのがプログラマーです。
>> プログラマーの主な種類10選|必要なスキルや向いているタイプも解説
また、プログラマーは仕様書のとおりに開発を行うだけでなく、システムエンジニアが気づいていないような仕様書の問題点などを見つけ出すことも仕事になります。また、プログラムの単体テストなどもプログラマーが行います。
2:システムエンジニア
システムエンジニアは、システム開発プロジェクトにおける上流工程を担う職業です。システム開発を依頼するクライアントのニーズをヒアリングして要件定義を行い、仕様書を作成して、動くようになったプログラムの検証もするなど、システム開発に一貫して携わります。
>> SEが手掛ける仕事の内容とは?|平均年収と必要となる能力についても解説
システムエンジニアはクライアントとプログラマーの間に立つことから、高いコミュニケーション能力やヒアリング能力が必要になります。
3:ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、コンピュータネットワークの設計、構築、保守、運用を行う職業です。データ通信に関する技術が求められる職種で、OSやセキュリティ、サーバー、ルーターといった幅広い知識が必要になります。
>> ネットワークエンジニアの主な仕事内容|やりがいや求められる知識・スキルを解説
また、ネットワークの構築では使用するハードウェアやソフトウェアに関する知識も必要です。保守運用のフェーズでは、ネットワークに障害が発生した際にはいち早く復旧し、原因を究明することが求められます。
4:サーバーエンジニア
サーバーエンジニアは、サーバーコンピュータの設計、構築、保守、運用を行う職業です。サーバーエンジニアはクライアントの状況に合わせて最適なサーバーを設計、構築することが主な仕事です。
>> サーバーサイドエンジニアって何?仕事内容や必要とされる知識や能力を紹介
サーバーを設計する場合は、ユーザー数に合ったCPUやメモリなどのスペックを検討したり、コストとのバランスが取れているかといった点も考慮して設計を行う必要があります。また、サーバーに障害が発生した場合はいち早く復旧することもサーバーエンジニアの仕事です。
5:ゲームエンジニア
ゲームエンジニアは、ゲームの開発を専門的に行う職業です。ゲームもコンシューマーゲームやオンラインゲーム、スマホゲームなどの種類にわかれているため、どの分野のゲーム開発を担当するのかによって必要とされるスキルは異なります。
>> ゲームプログラマーの仕事内容は?必要なスキルにやりがいなども解説
ゲームを作り上げていく過程で大変なこともあるなか、自分の携わったゲームが広まり多くの人に楽しまれる可能性もあるため、やりがいのある仕事と言えるでしょう。
6:データベースエンジニア
データベースエンジニアは、データベースの設計、構築、保守、運用を行う職業です。データベースはデータを整理して格納しておき、必要なときに取り出せるようにしたシステムです。
データベース管理システムには「Microsoft SQL Server」や「Oracle Database」、「PostgreSQL」「MySQL」などの種類があり、それぞれの知識が必要になります。
7:Webエンジニア
Webエンジニアは、WebサイトやWebサービス、Webアプリケーションなどの開発を行う職業です。Webのシステムに特化した開発をするエンジニアのことで、開発する場所によってフロントエンドエンジニアやバックエンドエンジニアという名前で呼ばれることがあります。
>> Webエンジニアってどんな仕事?内容やキャリアプランについても紹介
フロントエンドエンジニアであればWebサイトのお問い合わせフォームなどユーザーから見える部分、バックエンドエンジニアであればECサイトのカートシステムなどの見えない部分の開発を行います。
8:マークアップエンジニア
マークアップエンジニアは、Webサイトの文書構造を記述する職業です。マークアップエンジニアはコーダーと混同されるケースがありますが、コーダーはHTMLを使って指示に従って忠実にコーディングすることが仕事です。
>> コーダーとはどういう仕事?求められる6つのスキルやキャリアアップについて
対して、マークアップエンジニアはHTMLだけでなくCSSやJavaScriptも使用し、SEO施策やUIなども意識してより使いやすいサイトになるように開発を行うという違いがあります。
9:データサイエンティスト
データサイエンティストは、ビッグデータの収集や分析などを行う職業です。データサイエンティストはデータ分析の専門家として企業の課題解決のためのデータ分析を行い、導き出された結果から課題解決のための戦略の立案を行います。
>> データサイエンティストの将来性|今後の需要や必要とされるスキルを解説
>> データエンジニアとはどんな職業?仕事内容や必要な能力・おすすめ本4選を紹介!
近年では、多くの企業が蓄積したデータを使用して経営戦略に活用するようになってきていることから、データサイエンティストの需要が高まってきています。
10:セールスエンジニア
セールスエンジニアは、クライアントに技術的な説明を行う職業です。セールスエンジニアはエンジニア職と営業職の中間となる職業で、エンジニアの知識を活かして、自社製品の技術的な解説をわかりやすく行うことが仕事です。
そのため、セールスエンジニアには自社製品に対する深い理解と、専門的な知識のない相手に分かりやすく伝えるコミュニケーション能力が必要になります。
11:セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアは、情報セキュリティに関する知識を生かしてセキュリティシステムの設計や構築、運用を行う職業です。
>> セキュリティエンジニアの年収はどれくらい?収入アップや転職のポイントも紹介
企業に対するセキュリティリスクは年々上がってきているため、セキュリティエンジニアは多様化しているサイバー攻撃に対する深い理解を持ち、リスクを考慮したセキュリティシステムの設計、構築を行う必要があります。
ITエンジニアに必要とされる5つのスキル
ITエンジニアにはさまざまな種類がありますが、どのITエンジニアであっても共通して必要になるスキルがあります。ここではITエンジニアに必要とされる5つのスキルを紹介していきますので、参考にしてみてください。
>> エンジニアに必要なスキル7つ|英語力やコミュニケーション能力はなぜ必要?
1:マネジメントスキル
システム開発は複数人のチームで行うため、他のエンジニアを纏めるマネジメント職のITエンジニアには高いマネジメントスキルが必要になります。メンバー側として経験やスキルを積み上げていくうちに、チームを管理する側の仕事を行うようになるでしょう。
高いマネジメントスキルを持っていれば、プロジェクト全体を見通してメンバーのタスク管理やスケジュール管理ができるようになります。
2:文章作成スキル
ITエンジニアは社内外で使用するドキュメントを作成する機会も多いため、文章作成スキルも必要になります。ITエンジニアには文章を作成するのが苦手という方も多いですが、読みやすくわかりやすい文章が作成できるスキルは非常に重要です。
ITエンジニアが作成する文書としては、要件定義書、基本設計書、詳細設計書などといったものが代表的です。
3:コミュニケーションスキル
ITエンジニアは1人で黙々とプログラミングを行うというイメージがある方も多いでしょう。しかし実際には、チームで協力して仕事することになるため、円滑に仕事を進めていくためにはコミュニケーションスキルが必要になります。
たとえば、クライアントとの商談やチーム内でのミーティング、進捗確認や報告、情報共有などを行う場合、しっかりとしたコミュニケーションを取らなければ、その後の業務にも影響が出てしまう恐れがあるでしょう。
4:プレゼンテーションスキル
プレゼンテーションスキルは、特にシステム開発の上流工程を担うシステムエンジニアなどのクライアントと直接関わるITエンジニア職に求められるスキルです。プレゼンテーションスキルはクライアントの持つ課題を解決するための提案スキルになります。
システムエンジニアに限らず、プレゼンテーションスキルはコミュニケーションスキルにもつながるため、他のエンジニア職にも必要になるでしょう。
5:プログラミングスキル
ITエンジニアとして仕事をするのであれば、プログラミングスキルは必須です。システムエンジニアやセールスエンジニアの場合、実務ではあまりプログラミングを行う機会はありませんが、どちらも業務していく上でプログラミングの知識は必要になります。
また、プログラミングスキルは担当する分野によって、どの言語が必要になるのかが変わってきます。そのため、自分が将来携わりたい分野で使用されている言語を習得するようにしましょう。
ITエンジニアに向いている人の4つの特徴
ITエンジニアに向いている人にはいくつかの特徴があります。そのため、ITエンジニアを目指すのであれば、自分に適性があるのかどうか事前に確認しておくと良いでしょう。
ここではITエンジニアに向いている人の4つの特徴を紹介していきますので、参考にしてみてください。
1:人と接するのが好きな人
ITエンジニアの仕事は1人で作業を行うこともありますが、同じプロジェクトメンバーやクライアント、協力会社のITエンジニアなどさまざまな人と関わりながら仕事をすることもあります。そのため、人と関わるのが好きな人はITエンジニアに向いていると言えるでしょう。
2:技術トレンドに敏感な人
IT業界は技術革新のスピードが早く、少し前までは最新技術とされていた技術がいつの間にか廃れていることもよくあることでしょう。ITエンジニアとして活躍するには常に新しい技術や知識を習得する必要があります。
そのため、新しい技術トレンドに敏感な人はITエンジニアに向いていると言えるでしょう。自分から積極的に技術トレンドを習得できる人であれば、淡々と学んでいけるでしょう。
3:IT自体に興味がある人
ITエンジニアはIT技術やIT機器などのITを使って仕事を行います。そのため、IT全般に興味がある人はITエンジニアに向いていると言えるでしょう。
また、ITやプログラミングに興味がある人の場合、エンジニア未経験であってもポテンシャルがあると判断することができます。ITはITエンジニアの商売道具であるため、ITへの興味があることは非常に重要だと言えるでしょう。
4:集中力と体力がある人
ITエンジニアの仕事は地道な作業も多いため、集中力がある人はITエンジニアに向いていると言えるでしょう。ITエンジニアはコーディングとエラーの修正を繰り返すことが仕事のため、根気が必要になります。
また、システム開発プロジェクトは納期前に残業が発生するケースも多く、スケジュール通りに仕事を進めるためには体力が必要になります。そのため、集中力と体力を併せ持つ人はITエンジニアに適性があるでしょう。
ITエンジニアの4つのやりがい
ITエンジニアという仕事はモノづくりでもあるため、ITエンジニアの仕事にはさまざまなやりがいがあります。やりがいを感じながら仕事ができれば、高いモチベーションを維持していくこともできるでしょう。
ここではITエンジニアの4つのやりがいについて解説していきます。
1:手掛けたシステムをメディアで取り上げられたとき
システム開発会社でITエンジニアとして仕事をしていると、有名なシステムやアプリケーションのプロジェクトに関わることもあります。
有名企業からの依頼や社会に貢献するようなシステムを開発した場合は、自分が手掛けたシステムがテレビや雑誌などのメディアで取り上げられることもあるでしょう。
また、自分が関わったシステムが多くの人の注目を浴びるようになれば、大きなやりがいを実感することができます。
2:無事にプロジェクトを終えたとき
システム開発プロジェクトはそれぞれ内容や規模は異なりますが、いずれにしてもクライアントが求めているシステムを稼働させるためには、さまざまな課題をクリアしていく必要があります。また、多くの人がプロジェクトに関わり、協力して業務に携わることになります。
そのため、多くの苦労を乗り越えて無事にプロジェクトを達成すれば、ITエンジニアとしても達成感を得ることができます。このような達成感にやりがいを感じるという人も多いでしょう。
3:高い収入を得られたとき
仕事でやりがいを感じるためには、どのくらいの収入が得られるのかも重要なポイントになります。ITエンジニアは持っているスキルや資格によっても収入が変わるため、スキルを磨いたり会社に貢献したりして、高い収入を得られればやりがいにもつながるでしょう。
4:顧客が喜んでくれたとき
ITエンジニアの仕事は職種によっても異なりますが、システムやアプリケーションの開発などを依頼してくるクライアントの業務と関わることも多いです。そのため、仕事を完了させることでクライアントが喜んでくれることも多いでしょう。
クライアントから感謝の言葉をもらえれば、人の役に立っているという実感が湧き、仕事に対してもやりがいを見出すことができます。
ITエンジニアを目指すための5つの学習方法
ITエンジニアになるためには、先に紹介したようなスキルを身につける必要があります。特にプログラミングなどのITスキルはITエンジニアにとって必須となるため、ITエンジニアを目指すのであれば習得するようにしましょう。
ここではITエンジニアを目指すための5つの学習方法を紹介していきますので、自分に合った勉強方法を見つけてみましょう。
1:オンライン学習を活用する
オンライン学習サービスは、インターネット環境さえあれば自宅からでも学習できます。オンラインで利用できる学習サイトには多くの種類があり、それぞれ特徴が異なっています。
たとえば短い動画で学べるものや演習形式になっているものなどがあり、それぞれ料金も異なっているため、自分に合ったサービスを利用すると良いでしょう。
2:専門スクールを活用する
プログラミングスクールなどの専門のスクールを活用すれば、プロの講師の授業を受けることができます。また、専門的なカリキュラムに沿って学習を進めることができるため、効率的かつ短期でスキルを習得しやすいでしょう。
スクールであれば講師や他の生徒と一緒に学習を進めることになるため、独学よりもモチベーションを維持しやすいのもメリットです。
3:独学する
先に紹介したようなオンラインの学習サイトや書籍などを活用することで、独学でITエンジニアのスキルを習得することも可能です。独学の場合は自分のペースで学ぶことができる一方で、エラーなどで躓いて進めなくなった場合も自分で解決していく必要があります。
そのため、途中で学習を辞めてしまうリスクがある点には注意が必要です。
4:会社の研修を活用する
会社によっては社内でエンジニア研修を実施している場合もあります。ITエンジニア用の研修であれば、その会社で必要になるプログラミングスキルやマネジメントスキルなどを習得することができるでしょう。
また、社内研修だけでなく外部研修を実施している場合もあります。外部の専門の教育機関が実施している研修であれば、業務に必要なスキルをきちんと身につけることができるでしょう。
5:書籍を活用する
プログラミング言語を学ぶことができる書籍を活用すれば、コストを抑えて学習することができます。書籍の場合はITエンジニアに必要となる知識が体系的にまとまっており、あとからわからないことがあれば辞書代わりに調べ直すこともできます。
また、プログラミング関連の本だけでなくネットワークやビジネススキルなどの本を活用すれば、幅広い知識を習得することができるでしょう。
ITエンジニアの求人の探し方
将来、ITエンジニアとして仕事をしようと思ったとき、どのようにして求人を探せば良いのでしょうか。ここでは最後に、ITエンジニアの求人の探し方を紹介していきますので、参考にしてみてください。
転職エージェントを利用する
ITエンジニアの求人は転職エージェントを活用して探すのがおすすめです。転職エージェントであれば専任のアドバイザーに転職活動をサポートしてもらうことができるため、スキルや条件にマッチした求人を紹介してもらえる可能性があります。
また、転職エージェントを利用する方が、1人で転職活動するよりもスピード感を持って進めることができるでしょう。
未経験OKの企業を探す
未経験OKの求人であれば、最初から企業側でITエンジニアとして育てていくつもりがあると判断できます。そのため求人内容で「未経験OK」となっている求人を探しましょう。
ただし、求人内容が指す「未経験」は、「未経験者」「エンジニア職未経験」「業界未経験」などにわかれます。後者の2つは社会人としてのスキルは求められるため、違いについては知っておきましょう。
ITエンジニアを目指そう
ITエンジニアはさまざまな職種にわかれており、それぞれ業務内容も異なっています。
ぜひ本記事で紹介したITエンジニアの仕事内容や職種、ITエンジニアに必要とされるスキル、ITエンジニアのやりがいなどを参考に、必要なスキルを身につけてやりがいがあるITエンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。
【著者】
東京ITカレッジで講師をしています。
Java 大好き、どちらかというと Web アプリケーションよりもクライアントアプリケーションを好みます。でも、コンテナ化は好きです。Workteria(旧 Works)ではみなさまのお役に立つ情報を発信しています。
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